「忘れじの君へ」秒速5センチメートル(2007) しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
忘れじの君へ
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ABCテレビの深夜放送を鑑賞(録画)。
ノベライズは未読。
タイトルに強く惹かれました。
秒速5センチメートルとは、散った桜の花びらが落下する速度であると知った時、なんておしゃれな題名なんだろうと…
咲き誇った桜が散り、儚いながらも、また来年美しく咲くために、新たな一歩を踏み出すために必要なスピード。
主人公・貴樹の姿は、「秒速5センチメートル」の速度で落ち続けている最中の花びらなのかも、と思いました。
時を経て、いろいろなことがあって、別れ別れになって、それぞれの人生を歩み出しても尚、忘れられない初恋の人への想い。あぁ、なんて切ないのだろうか!
追憶と憧憬に捕らわれ、時間が止まったままの心。貴樹の彷徨が、新海誠監督ならではの流麗な情景描写と繊細な心理描写で描かれていて、心揺さぶられました。
忘れたくても、忘れられない人がいる。
「あの頃」を思い返してしまう素敵な映画でした。
※修正(2024/02/17)
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