「話の筋を全て把握はできなかったが」ドラゴン・タトゥーの女 葵須さんの映画レビュー(感想・評価)
話の筋を全て把握はできなかったが
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公開された時のCMか何かでタイトルを聞いて、その内容に強い印象を持っていたのを覚えている。ヤクザもんか何かと思いはしたか記憶はない。今回9年たった今見ることとなり、その理由は結局明かされなかったが。
デヴィッド・フィンチャーが監督ということで、ファイトクラブを楽しめた自分としては興味深く身始めた。結果として、とてもおもしろかった。
自分は込み入った話をすぐ把握していくのが苦手なので、犯人を推理していく様子の解釈も大まかな理解にとどまったが、それでも面白かった。最初の走り出しは込み入った話だな、と苦手意識があったが、ミカエル(主人公、記者)のクールさやリスベット(ハッカー)の極端な性格(クールでキュート)の魅力によるものだろう。
印象に残ったシーンは2:00:00頃のシーンだ。敵でありながら、天才的な理解力を示しながら話すその内容にも真理が含まれていて、その考えをもっと聞かせてほしいと思った。「なぜ人は本能を信じない?様子が変だったり人の気配を感じたりする君も''何か''を感じたのに中に入ってきた私は無理強いなどしなかった~痛みへの恐れより相手の気を損ねたくないのだ~皆自分から来る」という一連の言葉は真理を感じた。本能で感じてもそれを何かが抑制してうまく行かなかったという経験はある。そしてこの敵はその本能をうまく使うことができているということだ。
ラストは可愛そうだと思ったが、最後まで引っ張られた問題にリスベットが直面して決断を下したという意味で別に悪いとは思わなかった。だけど、どこかで相棒としてまた何かの事件に取り組んでほしい、それを見たいという願いはある。
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