劇場公開日 2012年3月1日

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「月世界旅行を観てたどり着きました。」ヒューゴの不思議な発明 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0月世界旅行を観てたどり着きました。

2022年8月10日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

寝られる

内容は、2007年作ユゴーの不思議な発明を原作とした映画制作の原点とも言える時代の話。主人公のヒューゴが突然孤児となり時計台を管理する叔父に引き取られる所から始まる。そこで時計の保守点検中にモンパルナス駅に集う人々を盗み見て楽しんでいる主人公が駅の一角に興味を持ち駅構内に降りる事で、様々な人達と出会い冒険が始まる。時計の🕰歯車が⚙回り始める様は人の人生を表す様で、喜怒哀楽や途方もない絶望からの希望や救いを表している様でいて感慨深い大人な映画の作りになっている。『月世界旅行』というメリアスの作品をオンデマンドで見た時皆さんのコメントを読みこの作品を知りました。早速拝見したら皆さんの言葉通り違う角度と焦点からメスエスの人となりが読み取れ非常に面白かったです。映画好きな人々にも感謝します。好きな言葉は『悲しみを知るには早すぎる』ママの言葉で言い表せない程の無力感と挫折感と寂寥感を複雑に表現された言葉だと感じた。ミッドポイントの深淵を覗き込んだ絶望『私は壊れた玩具だ』パパの言葉も傷口に塩を塗る🧂様に責めている訳では無いが思い込んで打ち拉がれる様子が痛々しくて良かった。好きな場面は、駅構内に集うゴミの様な人々の動きやハレーションを起こす逆光の映像。埃や空気感がVFXやコンピューター技術を使い巧みに映像化されている所が素晴らしい。元々M.スコセッシに監督依頼される予定の原作だけあり映画脚本寄りに作られた文庫で、題名が疑問視されたりするのも否めないと感じました。色々なキーワードが大人な作品を盛り上げて観ていて世界観に入り込む事が出来て楽しかったです。映画資料館の大きな天井。W W1。浮浪児。蒸気機関車。モンパルナス駅。ミニチュアダックスフンド。リュミエール兄弟。チャップリン。エジソン。シネマトグラフ。映写機。月世界旅行。玩具屋。手品師。映像作家ジョルズ・メリエス。誰にとってもそれは新しい事だったのだ。この物語を通じて伝えたい事は山ほどあると思われますが内容も濃くて子供には分かりづらいので少しやらかしてしまった感覚がありますが予備知識あると非常に興味深く楽しめます。最後にタイトルについての何故ですが『ヒューゴの不思議な発明』は保安官の左足補助装置だと思います。映画最後に僅かに出てくる場面で、それにより過去の呪縛から解かれ自分は人間になったと言っている様にヒューゴの不思議な発明は人の心を安らぎへと導いてくれるモノや目に見えない意志との考えは映画通して難しすぎるのかも?!と同時に映像の美しさの為に目を奪われ評価しづらいのかもと感じました。

コバヤシマル