デンデラのレビュー・感想・評価
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『楢山節考』の後日談というより、ドリフのコントに近い世界
《続・楢山節考》というより、ドリフのコントで志村バアさんを倅の加トちゃんが雪山に捨てるんやけど、帰宅したらバアさんの方が早く帰っていて、「おかえり〜」って待ってるネタあるでしょ。
何度も捨てるんやけど、その度にバアさん近道使って猛ダッシュして帰ってきて、とうとう加トちゃんがダウンしちゃって、「ダメだこりゃ!」
♪ファンファ、ファッファ〜〜ファ〜〜ドン!!♪
ってヤツ。
あっちの方がテイストは極めて似ている。
それなら開き直って笑いに突っ走って欲しかった。
要は、バアさん連中みんな威勢が良過ぎるって事でしょうな。
普段、介護に携わっている者として、不自由になってしまった弱者への面倒や生活観etc.が興味津々だっただけに、
「セルフサービスの特養老人ホームやな」ってぇ安直な印象しか持てないのは致命的だ。
最大のテーマである《老い》に対する掘りがずいぶん浅い。
題材自体はとても面白いのに、残念の一言に尽きる。
では、最後に短歌を一首。
『棄てられて 大地に叫ぶ 枯れ吹雪 恨み牙剥く 残り火の里』
by全竜
衝撃的作品!おもしろかった!!
手に汗握るとても衝撃的なシーンがたくさんあり非常におもしろかったです。
表面は大女優さんらの演技に魅了される、アクション満載の映画なのですが、
作品としての本質は、人間とは?生きるとは?という本質的なドラマがあり、
つい先日のできごとではありませんが、巨大な自然の力に翻弄されながら、
今だちっぽけな利害闘争に明け暮れるこの国の在り方を考える上で、本作はなかなかに興味深い一本だと思いました。
3.11後の時代に呼ばれた様な作品だと思いました。
カルト作か!?
姥捨山を題材にして、カンヌ国際映画祭グランプリに輝いた今村昌平監督の名作「楢山節考」。
その後日談とも言える話を、息子・天願大介監督が描く。
しかも、浅丘ルリ子ら大ベテラン女優の共演で。
映画好きなら見逃せず、期待して観に行ったら…
何だか、思ってた映画と大分違った。
「楢山節考」のような哲学的とも言える深遠な人間ドラマかと思いきや、老女たちのサバイバル・アクションと言うべき内容。
勿論、大自然と人間、生への執着、復讐のはかなさ…深いテーマを描いているのだが、今一つ踏み込めずと言うか、中途半端と言うか、そんな印象を受けた。
加えて、中盤から熊とのバトルが始まり、何故あんなに時間を削ってまで描くのか、「??」となってしまった。
70過ぎの元気過ぎる老女たちを演じるベテラン女優たちの演技は、熱演と言うより怪演。
中でも、100歳の長役の草笛光子は凄みがあった。
名作になり損ね、カルト作になりそう。
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