「姥捨て山の話?いいや…」デンデラ 昭和ヒヨコッコ砲さんの映画レビュー(感想・評価)
姥捨て山の話?いいや…
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熊害の話です。
姥捨て山の話という触れ込みだったので興味を惹かれて視聴。
最初の1人目のBBAのサバイバルスキルの高さにワクワクが止まらない。
1人目のBBAの心には村から下された「姥捨て」という扱いに納得が出来ずに復讐を心に誓う。
一度死んだ身として、拾った命にとって「納得は全てに優先する」のであって、
その決着をつけることが命の答えになっている。
水に映る汚れた顔を洗い、魚の骨を櫛にする。
ゴワゴワになった髪に櫛は通らず、どうしようもない部分で己の女としての矜持が折れて涙するシーンは、この物語が姥捨て山であり、女性であることのピークだった。
50人目のBBAは家族のため村のために信心深く覚悟を決めた。
思いがけない形で命が救われ、でんでら村の存在もこれから起こそうとしていることも立場的にはすぐには納得できない立場。
己の息子や孫がいる存続のために自己犠牲を納得した村。
その葛藤や抵抗はもっとあって良かった。
いざ、決行となってからはほぼ熊害の話。
成す術なく死んでいくBBAたち。
そして50人目のBBAの決断したクライマックス。
姥捨て山と熊害の着地点としてはまぁまぁでしたけど、途中の決意とは繋がらなかった。
総合すると生命力あふれるBBAのシュールさにワクワクしたり、チープな熊の着ぐるみに何とも言えない気持ちになったりするのを楽しめる。
物語としては一貫性が無く、もっと違う形のシナリオを見たかったという気持ち。
文字で読めばまた違うのかも。
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