劇場公開日 2012年4月28日

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「これが当たらないと日本映画界が心配。」わが母の記 dekatterさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0これが当たらないと日本映画界が心配。

2012年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

幸せ

まだ三月ですが今年の邦画暫定首位。多くの方にご覧いただきたい本当に良い日本映画で、最近では「大鹿村騒動記」以来です。三世代それぞれの鑑賞に十分応えられる国民作ではないでしょうか。原作・脚本も良いのでしょうけれど、役所さんを筆頭に演技とキャスティングにも突っ込みどころが見当たらず、特に樹木さんの老婆役は一つの到達点を観たようです。美しい日本の原風景映像、ロケ地、美術も素晴らしい。家族の会話ですから多めになる台詞にも無駄が無い。涙を禁じ得ない方も多いでしょう。僕は個人的な家族事情から終始じんわりと涙腺が緩んでいました。僕の父母は幸い健在ですが、生涯愛することはないと思っています。これは、たいへん辛いことです。おっと映画の話でした。ファミリーなんてカタカナに置き換えず、家族とは、家庭とは、現代日本が失いつつある、否、既に失ったその姿が、ここにあります。菊池亜希子さん惚れ直しました。

dekatter