劇場公開日 2011年4月30日

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「ウソのホントの話」ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ウソのホントの話

2012年11月13日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

「アビエイター」でレオナルド・ディカプリオも演じた事のある実在の大富豪ハワード・ヒューズ。
航空会社を経営し、自ら映画も制作、華麗な女性遍歴、極度の潔癖症、謎に満ちた素顔…まるで絵に書いたような人物だが、1970年代、このハワード・ヒューズの偽の自伝を書き、世間を騒がせた男が居た…!

その男の名は、クリフォード・アーヴィング、通称クリフ。
売れない作家だったが、相棒ディックと共にハワード・ヒューズを徹底的にリサーチ、幾度かの危機も巧みな話術と大胆な行動で乗り切り、偽自伝を完成させるが…。

クリフの嘘にまんまと騙される出版社、マスコミ、世間。
今も嘘か真か分からないゴシップが交錯し、出版社やマスコミはこぞって取り上げ、世間は踊らされている。

クリフはプレッシャーと塗り固められた嘘で、現実との間が曖昧になっていく。
俺の言葉はハワードの言葉…?
ハワードの言葉は俺の言葉…?
政敵が暴露話を利用してニクソンを失脚させようとしている…?

クリフが書いた自伝は嘘だが、集めた情報は真実。
中には時の大統領ニクソンを脅かすものも…。

映画は実録詐欺事件としても興味深く、一種のコン・ムービーとしても楽しめるが、皮肉もたっぷりだ。

近大