「往年の角川映画みたいな雰囲気が好き」探偵はBARにいる しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
往年の角川映画みたいな雰囲気が好き
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"探偵はBARにいる" シリーズ第1作。
"日曜洋画劇場" で2回目の鑑賞(地上波初放送)。
原作(バーにかかってきた電話)は読了済み。
大泉洋が見事ハマっている。コミカル演技が真骨頂だが、アクションもこなし、シリアスさもきちんと完備していた。
探偵の人物像の、決して完璧じゃないところがいい。人間味に溢れる探偵のキャラクターを体現していて素晴らしい。
北海道での撮影だからか、いつもと比べて演技から肩の力が抜けている感じがするところにもホッコリさせられた。
相棒の高田くん(松田龍平)もすこぶる最高。飄々としているのにやたらと強いと云うギャップが堪らなかった。
コンビぶりも凸凹に見えて息ぴったりだし、探偵の危機には駆けつけてくれる。大分やられてからなのはお約束だ。
コンドウキョウコと名乗る女の依頼が、ススキノを揺るがす大事件へ発展する様がテンポ良く描かれていて面白かった。
複雑な構成の原作を換骨奪胎し、事実関係を整理して緩急巧みに魅せる脚本が素晴らしい。さすが古沢良太だと思った。
全体から古き良きハードボイルド映画、ついでに角川映画みたいな雰囲気が濃厚に漂って来る作風もとても好みだった。
クライマックスの展開のやるせなさ、キョウコを止められなかった探偵の歯痒さを滲ませる大泉洋の演技が胸に沁みた。
[以降の鑑賞記録]
2025/05/26:日本映画専門チャンネル
※修正(2025/05/26)
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