「一つの賭博に焦点を絞ったのが良かった」カイジ2 人生奪回ゲーム Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
一つの賭博に焦点を絞ったのが良かった
総合:65点
ストーリー: 60
キャスト: 65
演出: 60
ビジュアル: 70
音楽: 65
原作が好きで読んでいるのだが、第1作では物語を2時間に詰め込むために原作の物語をはしょりすぎで数多くの賭博を登場させたことで一つ一つの話が希薄化されてしまい、原作の良さが出ていなかった。今作では巨額パチンコである「沼」に焦点を絞ってこれに多くの時間をかけているため、前作に比べてじっくりと腰を据えて一つの賭博に対する準備と息詰まる攻略戦を見せてくれた。ライオンがわざわざ登場して、3000万円の賭けにわずか300万円で命が売り買いされるような演出のわざとらしい安っぽさなどは相変わらずあるし、原作ほどの心理的な重圧を感じないが、それでも1作目よりは全然楽しめた。
原作同様、この作品には基本的に女はいらないと思う。それでも登場してくるのは、映画として集客をして興行収入を上げるためには仕方がないのだろう。だが敵役の伊勢谷友介が苦労して這い上がってきた歪んでいるが頭脳明晰という役でずっといい演技を見せていて、倒すべき敵としての存在感があった。そのぶん緊迫感はずっと高まったと思う。
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