「コメディとは思えない」人生、ここにあり! ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
コメディとは思えない
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コメディの括りにされているみたいだけど、
コメディではないよね。わりと重い話だし。
非常に難しい話。
精神疾患を患っている人とはいえ
まったくおかしくなってしまっているのでは無く、
人より感情が過敏になりすぎてしまっている人が多く
一定の作業なら出来るし、健常者が感じるようなことも
普通に感じているわけだ。
出来れば普通の生活を送らせてあげたいが
物語のようにあれだけの人数が居れば
健常者であってもトラブルは起こるもの。
それが精神疾患を患っているのであれば尚更。
薬漬けで、病院に縛り付けてしまえというのは考え方としては
分からないものではないが、全員が危険であるというものでもないわけで
バッサリ割り切ってしまうのは危険なことだと思った。
物語で暴力だったり、自殺だったりと危うい人々も
現れることを鑑みても結論づけることは難しい。
主人公のネッロは登場した時から精神疾患について無知過ぎて
自分が何とかできると思っている部分が多々あり非常に危険だなと思っていた。
案の定ジージョが物語中で自殺をしてしまう。精神疾患を甘く見ていた結果だと思う。
とは言え、病院に縛り付けて薬漬けで生きるのも、
できる限り普通に働いて生きていくのも、リスク自体はどちらも
変わらなくあるものだ。人間は神様ではない。
全てに責任を負うことはできず、どんな状況であれ
ひとりひとりが周りに助けを求めてでも生きていかなければなるまい。
ネッロは患者というか組合員に多大な愛を注いでた。
人ができる限界で最大のことだと思う。
実話を元にしているらしいが、ネッロが映画の主人公の様な
人物である事を願う。
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