劇場公開日 2013年1月19日

  • 予告編を見る

「大きな仏壇」東京家族 ripc02さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大きな仏壇

2013年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

時に家族は他人よりも残酷だ。
実の息子や娘よりも
他人の文子や紀子の振る舞いのほうがよっぽど甲斐甲斐しい。
でも。。。それが、家族なのだ。血の繫がりなのだ。
どこにでも嫌みな親戚のおばちゃんがいる。
どこにでも頼りない従兄弟のお父さんがいる。
そんな他人からすれば、関係を遠慮したいような人々の言動も行動もすべて
血縁であれば受け入れるしかないし、許せてしまう。。。
所々に現代への風刺を交えつつ、現実に有りえるであろう家族像を見事に表現している映画でした。

東京で暮らす息子の家を訪ね、息子の彼女と三人で楽しい時を過ごし、息子から彼女との成り初めの話を枕話にできた
お母さんの人生はその一瞬で昇華され、喜びも嬉しさも感謝の念もお母さんのすべての想いが自分の感情と同化され、涙が止まらなかった。

最後に田舎で独りになるお父さん。
でも、お父さんには町の人々が居て、隣のユキちゃんも居るのだ。
「たしかに豊かになって、便利な世の中になったけど、お前らにこういう世界はないだろ」と山田監督に言われているようだった

昔は田舎のどこの家にもあった大きくて立派な仏壇
もちろん、平山家の実家にもある訳で。。。
大切にしなきゃいけないなぁ。

ripc02