「そんなジブリ。」コクリコ坂から yuki-yo@ybfbwさんの映画レビュー(感想・評価)
そんなジブリ。
原作が少女マンガで、わたくしが苦手とする恋愛モノでしたが、
魅力的なカルチェラタン、生き生きとした学生たち、懐かしい昭和の町並みと、その風景、と、
さすがジブリ。
リアルではなく、あくまでリアル風な作画表現は、逆に実写では難しいでしょうな。
声優も、岡田くんはちょっと向いてない気もしましたが、
長澤まさみは、キャラと合っていて、良かったとおもいます。泣くシーン以外わ。
で。
気になったところはですね、まず、音楽の使い方。
音楽自体はむしろ良かったんだけど、使い方が悪い。とくに歌物が。
そこで流すなよってばかりに、全てのタイミングがおかしいし、シーンともマッチしていない。
「上を向いて歩こう」なんか、無理矢理ねじ込んでるよーにしかおもえなかったし。
一見、『おもいでぽろぽろ』っぽいんだけど、使い方がまったく違いますね。
あとは、スピード。絵の動き。
些細なところなんだけど、前半のスピードが、ちょっと気になった。
コマ飛ばしみたいで、なんか気持ち悪い。
そしたら、ホントに意図的なスピードアップをさせてるよーで、なんだかなー、と。
ストーリーの方だと、やっぱり出生の秘密の件がねー。
ちゃんと説明しとけよ、隠す理由も、聞く手間もないだろって。
お父さんが戦地へ行ってても、お母さんは残ってたんだしなあ。
んで、
それを話すシーンも、順番はさておき、どちらかは省略できただろーし、
要らないとしたら、シュン君とお父さんの会話だね。
「アイツに似てきたな」って、ココ、結局、無意味なシーンになっちゃうし。
あ、あと、ウインクも要らん。そんなキャラじゃねーだろ。
んでラストの、あのシーンの流れ。
電話があって、呼び出されて、慌てて向かうじゃなくて、
予め事情を教えてもらってたシュン君が、
会わせたいヒトがいるんだってウミちゃんを連れ出して、自転車の後ろにまた乗せて、
坂道を下りながら、誰々に、何時までに行けば会えるからって説明させて、そんで船の上で三人が出会う。
で、いいじゃん。
自転車もちゃんと伏線になるし。
三輪車とか出して、急に話を盛っちゃダメだよ。
説明が足りてないのは、
あと、人物関係やその背景で、そもそもウミちゃんの家族構成がよくわからなかった。
何人キョウダインなのか、一緒に住んでるのは誰なのか。
あ、お母さん生きてたんだ、とか。
写真とか、下宿やってるとかセリフであるけど、足りてる気はしなかったな。
そしたら、もーじゃんじゃん喋らせて、
長女とか次女とかテロップ入れてもいいじゃね? 大林宣彦みたいに。
そいや、メルって呼ばれてる理由も、説明あったっけ?
んでさ、ウミちゃんって、掃除以外に何も…。
や、ま、いいか。。。
とゆーね、なんか注文が多くなってしまいましたが、水準は低くないとおもうし、
ゲドと比べるとねー、何もかも赦せる。
そんなジブリ。