フレンズ もののけ島のナキのレビュー・感想・評価
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【”俺は人間が大っ嫌いなんだよ。と母を人間に殺されたナキは言った。”けれども、ナキの心根は優しく、童のコタケと仲良くなる姿を見たグンジョーが行った真意を知ったナキの涙が沁みます。】
ー 名作童話「泣いた赤おに」を山崎貴監督が白組を率いて、カスタマイズしアニメ化した感動作品。
原作が超名作なので、今作もとても良いのである。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・矢張り、山崎貴監督率いる白組の流麗なアニメーションが素朴で美しい。
・もののけの言い分、人間達の言い分と、相手を畏怖しつつ争う様子が、現代の世界を
彷彿とさせる。
・確か、原作は友達想いの青鬼が、赤鬼を人間と仲良くさせるために、わざと乱暴に振舞い、その真意を知った赤鬼が涙を流す物語だったと思う。
が、この作品は大きな流れはその通りなのだが、更に憎み合うもののけと人間が和解する姿が描かれているのである。
<そう、争いは相手を憎む事を辞めて、和解の道を探る事で無くなるんだよね。この作品は、未だ純真なチビッ子達と、お父さん、お母さんが一緒に見る事で、”友愛””戦争の愚かさ”などをやんわりと伝えるのに、とても良い作品だと思ったな。
最近、ほのぼの系アニメーションは洋画が多くなってきているが、邦画でも今作の様な良作が生まれているのだから、定期的に製作して欲しいな。(ドラエモン、クレヨンしんちゃんが、その役割を果たしているのだろうな。)
私は、良作アニメーションは、チビッ子達の情操教育にはとても大切だと思う。勿論、本を読んでも良いのだけれども、クリエイター達の人材育成も兼ねて今作の様な作品は、2年に一本位で良いから作って欲しいな、山崎貴監督!(何だか、八犬伝に次いでお願いばかりで、申し訳ない。)>
面白かった!
いろんなメッセージ性を感じて、すごく良かった。
・家族の定義として血縁とか種族とかじゃなくて、「親愛」があるかだと思った。
コタケとナキが一緒に暮らす中でも、人間ともののけという種族の違いを越えて、家族になっていた。それを踏まえると、家族って血縁がなきゃいけないわけじゃなくて、同じ種族じゃなきゃいけないわけじゃない。ただ家族のなかで、親愛の気持ちを持っているかだと思った。それさえあれば、家族って主張してもいいと思った。(個人的見解です。)
・排他主義のデメリットみたいなところを感じた。もののけが怖いものと恐れる人間と、人間の恐ろしさを怖がるもののけ。すれ違う両者は、互いに交流を避け、お互いを「悪」と見なし、歴史を紡いできた。
それはひとえに「平穏」を求めた結果だと思う。お互いを悪だと勝手に決めつけ、自分たちを守るため。そういう排他主義というか、決めつけで、社会は安定を手にする。だけどそれってきっと損にもなりうる。だって協力し合えて、より良い関係になりえるかもしれない、その可能性を潰してるから。
・「正義」というパフォーマンスに人は心動かされる。その犠牲によって社会は変わる。
グンジョーの演技のおかげで、ナキが人間を救ってくれたヒーローとして扱われ、もののけが「善」として受け入れられるようになった。
でも、それはきっとパフォーマンスがあったから。ただコタケがもののけの優しさを主張するだけでは、村人は納得しない。自分たちが見た、味わった経験からしか意見を変えないから。だから、グンジョーっていう犠牲のもとに、もののけと人間の絆、新たな歴史が作られた。これは今の社会でもおんなじ。人は皆、社会に無関心だ。なぜなら、自分が体験したことじゃないから。交通事故とか、差別とか、虐待とかいろんな問題があるけど、当事者とか関係者じゃないから、興味を持たないし、改善しようと思わない。誰かが犠牲になって、初めて「あ、そんな事件があったんだ、自分や周りの人の身に起きたら大変だ」って思う人が出てきて、社会が少しずつ変わり出す。社会が変わる上で、犠牲はあってしまうかもしれない。
ジブリ映画よりよほど子供に観せたい作品
「friends -フレンズ- もののけ島のナキ」は試写会と劇場3D、2回見ました。
泣きました。すごく心に響きました。
この話は有名な「泣いた赤鬼」が原作の、心温まるストーリーです。
香取慎吾さんが声を絞って野太い声の、荒々しくもチャーミングな「赤鬼」を演じていらっしゃいます。
軽い感じではなく猛々しい声の感じが声とは正反対の「優しい赤鬼の性格」をくっきり際立たせていて、とても素敵です。
お話は最初は「人間、ひどっ」って思いますが、
話は80%くらいハッピーエンドです。
20%くらい切なさが残ります。
泣いた赤鬼の原作は結構な感じで切なさばかり残りますが
こちらは切なさ多少除去仕様に出来上がっています。(笑)
子供が喜びそうな小ネタを散りばめていて笑える部分はたくさんあります。
自分を笑い者にして自己犠牲できる人は多いと思いますが
自分を悪者にして自己犠牲できる人って、なかなかいないですね。
誰だって人に嫌われたくないですし。。
青鬼の優しさは強さだなぁ…って思います。
私はどんな風景描写の高尚なジブリ作品より
メッセージ性が強く、心に残るこちらの作品の方が
子どもに見せたいものだと思いました。
ちなみに3Dと2Dを観ましたがこの映画は正直2Dで十分。
ところどころに3Dならではの飛び出し感メリットはありますが。
わざわざ高いお金を出して3Dで見る必要はありません。
ディズニーを超えた!
最後号泣していました。この作品に出会えて幸せです。ぜひ続編も期待しています。ぜひグンジョーとナキの冒険で!あの二人と一杯やりたいなーオイラも母を亡くしてるから気持ちわかる!グンジョーきっと母に会えるよ=!
泣いたオバサン。
子供の頃に読んだ「泣いた赤おに」は、とてもシンプルなお話だ。
人間好きの赤おにが村の人々となんとか仲良くなりたいと思う。
しかし村の人々は(もちろん鬼だから)怖がって近づこうとしない。
そこで仲間の青おにがある思案をもちかける。さて、どうなったか。
このお話の素晴らしいところは、「ともだち」「なかま」の存在である。
だから今作がタイトルに「friends」と付けたところは頷ける。
誰もが自分ひとりで生きているのではなく、大勢の仲間に支えられ、
どこかで助けられているのだということを教えるお話でもある。
だから学校教材にも使われるわけだ。至極納得のいく話である。
で、VFXオタクの山崎監督が^^;ど~しても撮りたくなっちゃって、
なんとプレスコから二年もかけて制作し、やっと公開にこぎつけた。
この監督ならではのこだわり(画への)はいつもながらスゴイと思う。
でも私は(すいませんが)2Dで観ちゃった。それでもかなりキレイ。
コタケの顔形はどうなんだろうとか、動きがおかしくないかとか、
どう見てもナキとグンジョーはポケモンに出てくる怪獣じゃないか^^;
とか、いろいろありますけど…やっぱり泣けるんだわ、最後の最後。
泣きじゃくるナキを見て、単純ながら、友達の意味を考えてしまう。
よく恋愛なんかでも
大好きなアナタのために(私ではダメだから)別れる、ってのがある。
相手を想って身を退く…ってやつですが^^;コレできる人少ないよねぇ。
そもそもどうしてそんなことが自分で分かるんだ?とも思えるし、
相手の気持ちは聞かないでいいのか?なんて風にも思えてしまう。
だけど真に心から相手を想うと、それができちゃうのかもしれない。
相手にとっての幸せって何だ?どうすればいちばん幸せになれる?
常に相手を見つめていなければ(見つめてるだけじゃダメですけど^^;)
絶対に起こせないような行動を(深く考えあぐねて)実現させてしまう。
友情も(少し違うけど)それに近いものがあるにはある。
自分の大切な親友が、大きな夢を持っていたとする。
しかし夢の実現には大きな壁があり、友人が自立する必要がある。
叱咤激励を超え、自分から突き放す勇気が持てるかどうか。
相手の幸せを祈る。とか、成功を祈る。なんて、口では言えるが、
とかく自分に甘い人間にはとても難しい。何たって一番は自分だから。
寂しい想いをするのは自分で、成功を治めるのは向こうだ(という前提)
それでも相手を一番に考えようとする人間が、この世にはいるのだ。
素晴らしき哉、友だちの存在。
悲しい、口惜しい、情けない、憎い、恨めしい、怒り心頭、バカ野郎、
子供の頃に「泣く」のはそんな感情の起伏が主だった。
そこに「歓び」や「感謝」で泣くことを教えてくれたのがこの本だった。
今作にはアニメらしい味付けが随所に為され、時間的にもまぁ長い^^;
それでも大切なテーマはしっかりと後半で描かれる。
コタケの愛らしさとグンジョーの名演(さすが山ちゃん)、ナキ以上に
目を真っ赤に泣きはらしたオバサンが私で「泣いたオバサン」なのだ。
(だけど本当は差別のない世の中で皆と仲良くできるのが一番だよね)
たしかに泣いたあかおに
子どものころに感動したΓ泣いたあかおに」だった。
CGも3Dもなかなかやるじゃん。
…ただ、あかおにのナキが両さんだった。( ̄ー ̄)
相変わらずSMAPに辛い俺。
違う声優居ないのかよ。
小さい子どもには不向きです
内容的にはなかなか良かったです。
くすっと笑えたり、ちょっと泣けたり。赤鬼ナキの声が、やっぱりこち亀両津にしか聞こえない点にさえ目を(耳を?)つぶれば。
ただ、所々怖すぎます。序盤のナキ&グンジョーや最後の変身グンジョーもそうですが、中盤のコタケを食べようと襲ってくる水棲生物。ハッキリ言って、小さな子どもは泣くレベルです。
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