「工夫は見られる」コリン LOVE OF THE DEAD MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
工夫は見られる
制作費¥6,000で製作されたイギリス産のゾンビ・ムービー。
監督、脚本、編集、撮影などをマーク・プライスたった一人でこなしたと言うから驚きである。予算の関係上、確かに映像はかなりチープだ。またPOV形式のため、映像の手ぶれが酷く、それで誤魔化しているのではとも感じる。
ところが、それなりにゾンビ映画でお馴染みの阿鼻叫喚の襲撃シーンや、ゴア描写などもしっかりと用意されている。
また、ゾンビを飼う狂人や、ゾンビ狩りを楽しむ人間など、印象に残るものはしっかりと描いてくれており、好感が持てた。
残念なのはストーリーだろうか。低予算にも程がある作品にこういうケチをつけるのもどうかと思うが、ストーリー性は無いに等しいものであった。ゾンビとなった青年のロードムービーなので、その場その場のイベント的展開を楽しむべきだろうが、私ははまらなかった。しかし、この手の切り口の作品でここまで主人公の目線で描いた作品は少ないだろう。そう考えれば貴重な存在である。
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