スリーデイズのレビュー・感想・評価
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長すぎる完全犯罪。
まず、R・クロウが大学教授に見えない(戦場帰りの傭兵ならともかく^^;)
最愛の妻子と幸せだった家族生活が、妻の突然の逮捕を皮切りに一変、
妻の無実を信じ、冤罪を晴らそうと奔走するもむなしく(弁護士も頼りない)
ついに実刑が確定する。獄中の妻がだんだんと気力が弱って…自殺未遂、
あくまで妻は無実だと信じ続ける夫は、無謀にも脱獄を計画し始める…。
フランス(なら絶対作るよね)映画のリメイク、内容はほぼ完全コピーだが、
P・ハギスがこれでもかの余技を入れ込んで、随分と長い作品に仕上げた。
あらすじだけでも十分面白そうな企画を、社会派の彼が作るとこうなる?
ということなのだろうが、とにかく、長い!(汗)サスペンスアクションで
あまりに長いと、かなり疲れるのが常なんだけど、この監督は何時も長い。
ムダ、とはいわないがしつこく同じシーンを繰り返されると兎に角飽きる。
「96時間」のように、とはいわないが是非次回は100分くらいの尺で観たい。
で、傭兵じゃなかった、教授のクロウ、ほぼ全編、彼が独演状態で頑張る。
妻のためなら何でもやるぞ!の如く、ホントに何でもやってしまうから凄い。
完全犯罪(脱獄)を狙うので、とにかく頭を使う。ネットでバンプキーの術を
学ぶところなんて、すごく面白い!(あ、すいません)バレそうになりヤバい!
と思ったらあの手この手、この辺の下りはしつこいほど長いが^^;楽しめる。
ただ強盗はどうなんだろう…あそこまでやると、やっぱ傭兵だろ!?となる。
肉体派に頭脳派の役を背負わせるとやっぱりこうなる。の一例みたいな。
しかし冒頭から、いかにも妻はキレやすい性格だ。というのを見せといて、
上司殺しの罪で逮捕、証拠は全て揃っている。となれば、あーこの人なら
やりかねないよねぇ…と思ってしまうところが人間っていうのはホント怖い。
運というか間というか、が悪かっただけなのに、それを証明できる人間が
どこにもいないのだ。こうやって冤罪が生まれるんだろうか…にしても、、
警察!どこを調べてんだよ!としか思えない単純な推理が後半に露呈され
しかも流れる…。あんまりだ。こういうリアルさがこの監督の十八番だわね。
妻はもう諦めかけていて、それよりも子供のことが心配でたまらない、
夫は妻を脱獄させ、家族三人でどっかで幸せに暮らすことを夢見て、
子供は母親のことを恨み恨んで口も利かない。が、実は恋しくてたまらない。
なんでこの家族がこんな目に…??
と思うんだけれど、こんな誤認逮捕が起きている現実に背筋が寒くなる。
クロウの父親、悪役が多かったB・デネヒーが泣かせる演技を披露している。
家族思いであることは家系だったんだな。。
(コートに見覚えのない血痕がついていても、焦らず!騒がず!洗い落とさず!)
脱獄させる、そこまでやるか~。
ラッセル・クロウには、「グラディエーター」などの影響から、強い男のイメージがある。
でも、この作品では、一般市民の男性を、とてもリアルに良く演じておられたと思う。
インターネットを利用しての、様々な道具や資料の収集などは、私達が日常的にしていること。
それにしても、鍵の開け方などまで調べられるとは・・・、何だか怖い。
アブナイ方との付き合いで、本当に危なくなったり。
無条件に、妻を信じ、愛し、家族を守るため、闘うジョン。
無条件に、息子を信じる両親。
お父さん、お母さん、あなた達の愛は、やっぱり本物ですね。
どちらもとってもステキ。
後半、妻を脱獄させるべく、綿密に、緻密に、考えられた計画には、舌を巻く。
そうか~。
あれがこうなって、それがそうきて・・・。
なるほど~。
すごい計画です。
そんな考えに考えられた計画も、思い通りには進まない。
そこが良い!
それにしても、警察の捜査が、ズサン過ぎやしないかね~。
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