「いくら奥さんを愛してるからと言って、こんな暴挙をしちゃいけません!」スリーデイズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
いくら奥さんを愛してるからと言って、こんな暴挙をしちゃいけません!
妻と息子と幸せに暮らす大学教授のジョン。突然、妻が殺人容疑で逮捕される。ジョンは妻の無実を信じるが、刑が確定、絶望した妻は自殺未遂まで起こす。ジョンは妻を助けるべく、脱獄計画を企てる…。
フランス映画「すべて彼女のために」を、監督ポール・ハギス&主演ラッセル・クロウのオスカーコンビでリメイク。
骨太な内容は社会派監督ならでは。
夫の悲しみと愛の深さは映画の題材にうってつけ。
綿密に計画を立て、遂に決行される脱獄シーンはハラハラ。
オリジナルは未見だが、ヒューマン・サスペンスとして見応えアリ。
(ジョンに脱獄のコツを教える男にリーアム・ニーソン。最近アクションが続いているせいか、ちょい役ながら妙に説得力のある存在感だった)
だけど、以前見た「完全なる報復」と同じ事を感じてしまった。
確かに映画としては面白いかもしれないが、主人公の取った行動は決して許されるものではない。
独り善がりで、うっすら狂気を含んだ暴挙。
周りに彼を制止させようとする人物が一人も配置されておらず、正当化されているような気がする描かれ方は痛い。
すべて愛のために…なんて言葉で誤魔化されない。
映画の中で、妻は無罪なのか有罪なのか、うやむや。
せっかくポール・ハギスが監督なのだから、もっと法に踏み込んだ話も欲しかった。元ネタがあるから仕方ないが…。
常識人だったら、どんなに棄却されても何度も何度も真実を勝ち取るまで法の場で戦う。
それが出来なかった哀しき主人公の、これは反面教師的映画なのかな?(笑)
いずれにせよ、やっぱり右京さんだったらこう言うだろう。
「あなたのした事は間違っています!」
後、時間が長過ぎ…。
近大さん
こんにちは(^^)/
テレビ放送で観れました。
愛する妻を救い出す方法が
犯罪に関わってしまうという
哀しさですよね。
ラストまで、新犯人が明らかでないのが
ちょっと 気にかかりました。
>反面教師的映画
確かにそうですよね。