ロック わんこの島のレビュー・感想・評価
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本当の愛犬家は誰か?
父の日に家族全員で観た。三宅島の噴火の恐ろしさがよく分かる作品。主人公一家(特に父親)はよく言えば逞しく、悪く言えば自分勝手。自分達のことしか考えていない。島に帰るまで預かってくれた里親の立場からみたら実に辛い話。ロックを返すのはどれほど辛かっただろうか?ロック役のラブラドールと子役の演技は素晴らしい。そして麻生久美子の明るさは救い。
フジテレビのめざましテレビの一コーナー“きょうののわんこ”で取り上げられた実話を基にした物語
古くは『南極物語』。この当時では『マリと子犬の物語』と、この手の話はいっぱいあるようだな。この2作に関しては、避難するとき犬まで連れていけないという理由で置いてけぼりにされたのだが、このロックでは犬たちもちゃんと東京まで救護施設に連れて行かれたのに、ロックはケージを開けて逃げ出したとのことだ。父ちゃん(佐藤)は嘘をつけない性格らしいので本当のことなんだろう。
民宿とは別にばあちゃん(倍賞美津子)の家でも同じゴールデンレトリバーのハナを飼っていたが、避難する直前に死んでしまった。ロックの母ちゃんだ。このハナは高齢出産だったためロックが産まれたときは死産かと思われたほど。このロック目線でのこもごも音声もあったりするけど、これはあまり効果的じゃなかった。
ストーリーもだいたい想像つくのだし、、小学生の芯の日記帳のナレーションで展開することにも目新しさはないのだが、映像が凄い。灰をかぶった家や道路など、効果を出すのには大変な作業だと思われる。ドキュメント映像も上手くかみ合っていた。
大型犬が見つかったという報せを聞いてタクシーに乗り込む親子。8740円という高額のタクシー料金だったが、どうも足りない。タクシー運転手(光石研)も犬を飼っているので、料金はまけてくれた。あぁ、いい話だ。防災関係者から獣医の元に届けられたロック。しかし、予想とは裏腹に、避難アパートでは犬を飼うことができないので里親に出すことを余儀なくされる。
公開の日はもちろん東日本大震災後ということも考慮してか、野山親子の避難生活も見事に描かれている。そして、ばあちゃんは犬が生きていたことをネタに精神的にまいってる避難民を励ました。
そして、帰島できることになったのは4年以上の歳月を要した。里親に出して、すっかりそこの家族になついてしまったロック。野山芯のことを覚えてるだろうか?といった話なのだ。ただ、その後半部分が子役も変わったりしているので、どうも感情移入できない。大急ぎで展開させた分だけ感情移入しにくいのだ。2時間の映画で4年の月日を映像化することが本当に大変なんだとわかったぞ。
苦行。
三宅島に関心があり、公開当時も映画館で鑑賞しましたが、ほとんど内容を覚えておらず。
先日乗った飛行機のエンタメでこの映画がラインナップされていたので、思い出しついでに再び見てみました。
結論は、タイトル通りの苦行でした。
とにかく見ていて自分勝手な主人公一家にほとんど共感できない。
にもかかわらず過剰なモノローグで泣け!泣け!とせっつかれる。
三宅島の噴火という実話を扱っているが、どの方面にも感謝と言う気持ちを持っていないこの一家を応援する気にはとてもなれなかった。
趣味丸出しの個性的すぎる民宿も非現実感を強調しているように感じた。
小田和正さんの主題歌も、「泣かせるための材料」としてフジが用意した感じがありありとして、折角のいい歌が台無し。
こんな作品で泣けるのは本当に純粋な人だけだろうな。
少なくとも私には無理。
耐えて見終わって思い出したのは、この映画は覚えておきたくない位不快だったと言うことでした。
時折、当時の映像が出てきて静かに訴えかけてはくるものの、クレジットによればそれらは独立局のMXTVが提供したもの。
この島は東京都、本来フジの取材エリアのはずですが、なぜ自社素材を活用できなかったのでしょう。
そういう所からも、そもそも製作したフジテレビ自体が三宅島に元々大した関心はなかったのかなと感じざるを得ません。
二度と見たくないので念のため感想を残しておいた次第です。
テーマの表現の仕方
物語が悲しいのではなく、作品の方向性に
対してです。お涙ちょうだい的なテーマ
は解るが悲しみが、わかない。
共感出来ない。
犬と災害との結びつきが希薄だから
テーマが、ぶれる。
もう少しストレートに一つのメッセージ
で良かったのでは無いかなぁ。
残念。
出た!スーパーステレオタイプ映画
2000年、三宅島の噴火で離れ離れになってしまった家族と愛犬ロックの絆を描いた感動わんちゃん映画。
実話、子役、動物、家族愛、TV局…「なくもんか」で皮肉ってた要素がてんこ盛り。
お涙頂戴見え見えの演出、オーバー演技、あざとく感情を揺さぶるナレーションと音楽…出た出た、このステレオタイプ。
いくら当時のニュース映像を挿入しても、実話なのに全く実話っぽさを感じられない安っぽいドラマ展開は痛い。
復興エールなら、「ヒミズ」の“頑張れ!”の方が胸に響く。
この映画、天皇陛下もご覧になられたそうだが…全く感動出来ず、色々と残念。
まだ「星守る犬」の方が重みがあったし、実話+子役+動物なら「マリと子犬の物語」の方が素直に感動出来た。
でもやっぱり、わんちゃん映画なら「ハチ公物語」が一番だね。
持たなきゃならない武器は「落ち込まないこと」
映画「ロック わんこの島」(中江功監督)から。
この作品は、三宅島の噴火で住みなれた地を離れるが、
新潟県中越地震発生時の山古志村を舞台にした作品もある。
東日本大震災・・も、きっと同じような作品が出来るだろう。
さて、気になる一言は、被災者に共通するかな、と選んでみた。
何もかもなくして、落ち込んでいる家族に、
父親役の佐藤隆太さんが、妻役の麻生久美子さんに向かって呟く。
「死んだじいちゃんが言ってた。噴火のような、
俺ら人間にはどうしようもない自然との戦いに直面した時、
俺たちが持たなきゃならない武器は1つ。
落ち込まないこと、落ち込んだら、負けるぞ」って。
私が被災していないから、説得力がないかもしれないが、
この台詞は、心に響いた。
(のちに、じいちゃんはそんなことは言ってない、とわかるのだが)
復興の鍵は、被災した人たちの気の持ち方、という話を、
阪神淡路大震災の経験者から、教わったことがある。
「落ち込まないこと」・・簡単そうで難しいことは承知の上で、
この台詞に光を当てることにした。
「傷付いたのは人間と動物だけじゃない」「お天道様が応援している」
こんな台詞もメモしてみた。
犬が主人公なのに、私の視点は被災者に向いてしまった。
子どもと動物が主役の映画は、観ないことにしているんだけどなぁ、
あっという間に、涙がこぼれちゃうから。
意外と面白かった。
招待券を頂いたので、見てきました。犬に焦点があるので、はしょった感はありましたが、今の震災のように、どんな時も人は出来事を風化させないで、語り継ぐべきだと思いました。お母さん役の麻生さんは面白いキャラクターだと思いました。子役もうまいし、結構泣かせるし、笑わせるし、面白かった。
泣けます
先日、母と観てきました。
私は犬を飼っているのですが、
この映画はそういう人は特に泣けるなぁと思いました。
最初はロックのいたずらや、
家族のやりとりが笑えるところもあります。
とても可愛くて微笑ましいです。
しかし、噴火で離ればなれになってしまうときに
男の子が泣きながら「行きたくない!」と言う場面や、
男の子が乗った車を追いかけるロックを見ると
自然と涙が流れてきました。
島のペットたちが安全のために東京へ送られるのですが、
途中でロックが抜け出してしまいます。
もう人がいない島でロックが生きているかもわからないけど、
家族みんなが希望を捨てずに生活している姿はいいなぁと思いました。
寝るときに落ち込んでいる男の子をお母さんが作ったロックの人形を見せて
元気づけようとするのですが、これがまったく似ていないんです。
でも、男の子は「ありがとう」って言うんです。
そこが私はグッときました。
あと、お母さんとお姑さんのやりとりも好きです。
お姑さんとお友達みたいでなんだか羨ましい関係です。
このお姑さんもいい味出してます。
最終的にロックが見つかって、汚れた姿で家族と面会します。
その場面は、本当に見つかってよかったなぁと思い、泣けます。
しかし、今の状態ではロックを飼えないので、
知らない人に引き取ってもらうことになるんです。
その決心を一人でした男の子はすごいな、と思いました。
まだ小さいのに、自分のことだけではなく大好きなロックのことを
ちゃんと考えた選択だと思います。
最後に、やっと島に帰れることになってロックを返してもらうのですが、
あれから何年も経ったから覚えているかな…と心配でしたが
しっかりと覚えていて男の子とロックが駆け寄る場面は感動的でした。
最初にも言いましたが、この映画は犬を飼っている人は
絶対に観ても後悔しないと思います。
私も母も途中で何度も泣きました。
タイトル相違。
フジの情報番組「めざましテレビ」の人気コーナー「きょうのわんこ」で
紹介された実話を基に、というところで、あれ?こんな話あったっけ?と
思ったんだけど、よくよく観たらこれは「マリ」と同じような作り方の作品、
実話ベースで、まったく違う構成に作り変えられたもの。
だから実際のロックは、これと同じ運命は辿っていないのだ、少し安心…。
しかしこれ…^^;どう観ても犬が主役とは思えない。(それなのにロック)
どちらかといえばやはり被災者家族、先日の震災被害に遭われた皆さんと
同じく、避難家族の4年以上にわたる帰島に向けた闘いを描いた作品だ。
なのでそれなりに観る価値はある。
どれだけの想いを残し、土地を離れ、それでも前向きに頑張る避難家族を
見ていると、確かにこちらも早く帰れるようにと応援したくなる。
人間ドラマとしては、やはり震災の記憶もまだ冷めやらない現在だからこそ、
もう一度考えて見直す点がたくさん垣間見れる描き方ではあった。
彼らが島を愛し、大噴火に憤るどころか、早く帰りたいと願うその気持ちは
一心同体、震災被害に遭ってもその土地を離れたくないと留まる人々と同じ。
自然の摂理を然と分かっているから、誰も何をも責め立てたりはしないのだ。
(津波被害に遭われた地域の人が海や河川の悪口を言うのを聞いたことがない)
…そこへいくとどうだろうか。
被災地でもない地域の人間たちが、やれホットスポットだ、汚染されている、
水がダメ、肉がダメ、外へ出るのもダメ、子供や孫が危ないから市や学校を
訴えては何とかしろ!と喚きたてる両親や祖父母がたくさんいるのだという。
私の住む地域でも、子供の運動会が父母の要請で半日になったという話や、
地元産の食物は危ないから遙か遠方まで調達する人々もまだいると聞いた。
まぁ…価値観は人それぞれである。が、私には理解できない。
そんなに怖いなら引っ越せばいいのだ、気になるのなら食べなければいい。
何なら海外へでもどんどん逃げて、あるなら安全大国でも見つけなさるといい。
自分や家族が被災地の人間なら、そんなこと言ってられるか?と思うのだ。
(子供や孫にかこつけて、本当は自分の身を守りたいのが一番だと分かる)
住み慣れた土地を愛せない人間が、安全神話なんて語ってるんじゃねぇよ、と
そんなニュースを聞く度に憤ってしまうのは私だけだろうか。
…しっかりと話がそれました。
このロックなんだけど、、、三宅島出身のロックは、生まれた時からずっと
この島で民宿を営む野山一家と暮らしてきた。ひとり息子の芯はロックの育て親
となり可愛がっていたが、2000年のある日、島を大噴火が襲う。全島民避難…と
なったその日まで頑張ってきた一家もついに避難を余儀なくされ、ロックは一時
預かり所へと連れて行かれるのだが、そこで逃亡、家族と離れ離れになってしまう。
東京では両親と離れ学校で寮生活をする芯、遅れて到着した父親はロックのことを
芯に正直に話すのだが、、やがてロックが島で見つかり保護される。早く家族で
島に帰ることを期待する一家だったが、帰島への道のりは予想以上に長くなり…。
こないだの、星守る犬…の感想とダブるんだけど、
多分今作が共感されないひとつの要因は、このロックの扱い方なのだと思う。
まずロックが育ってきた映像が少なすぎて、芯がロックを育ててきたにしては
二人の絆が見えてこない。そこへきて避難、ほぼ離れ離れで犬と戯れる描写もない
まま、保護されたのちは里親の元へ…という変遷を辿り、まったくロックの描き方が
おざなりなのである。ちっとも「わんこの島」じゃないじゃないか!島に取り残された
ロックが生きていた!なんていう感動的な場面ですら、描写が曖昧。何だ、あれは。
家族が苦しんでいる間、ロックはもっと苦しんだわけでしょう?そこを描かずにして
すぐに里親って…あまりに酷い。ただ獣医師(原田美枝子)の言葉には、私も同感。
ペットショップの犬たちと同じなのだ。あの箱の中でストレスを感じないワケがない。
早く出して自由にしてやり、犬らしい生活を送らせたい。それが、飼い主としての
責任となるのだ。あんな小さな子に、と劇中でも変な研修生^^;が口を出しているが、
飼い主の役割に大きいも小さいもない。責任は責任である。そして大好きな家族と
離れ離れになる辛さを知ったこの子だからこそ、と、獣医師はハッキリ告げたのだ。
そのアドバイスをきちんと受け止め、考え、ロックを里親に引き渡す決断をしたこの
芯という子は偉いと思った。おバカな父親(ゴメンなさいね)とは大違い。大切なのは
自分がどうしたいかではなく、どうするのがロックに最善であるかを考えることである。
里親側のことがまったく描かれないため(配慮がなさすぎ)ロックがどのような状況に
いたかは分からないが、やがて帰島できることになって、獣医師にその旨を話した時、
すでに違う名前がつけられていること、今の飼い主にたいへん懐いていること、が
告げられる。それでもこの父親は諦めず、なぜか橋の上で(汗)息子と再会をさせる。
なにこのメロドラマ…。仕方ないけど…。
もちろんあちこち廻されたロックにしても、愛する家族の元へ帰るのは望ましいが、
4年もの間、ロックを健やかに逞しく愛情を持って育ててくれた里親への感謝がない
のは、本当に言語道断。実際の避難家族の皆さんは、こんなではなかったはずだぞ。
…というわけで、文句ばかりが並んでしまった本作。
犬の映画だ、というだけで止め処なく入り込んでしまって情けない気もするが^^;
とはいえ、明るいお母さん(麻生久美子)は良かったなぁ!あれこそが前向きに生きる
お手本のようなものだ。決断力も並のものではなかった!いい肝がすわっている。
被災地での映像で、苦しい生活にもかかわらず、カメラに笑顔で答える人々がいる。
まだ大変だけど、頑張りますから。と明るく応える気丈さや、
ボランティア活動に、ありがとう、ありがとう、と深々と頭を下げるしなやかさ、
その土地で培われた美しい人間性もまた、絶対に失ってはいけない宝物なのだ。
(家族の幸せはペットの幸せに繋がる。前を向いて元気に歩いていこう!アチョー!)
見えない糸。。みたいな??
火山の爆発で、離れ離れになった家族(含 犬)の絆のストーリー♪
きょうのわんこは 見ていなかった(すみません)のですが、
犬は あんまり出てこないんだなあ。。というのが予想外でした(笑)★
個人的には 佐藤隆太さん見たさで見に行ったので、
それなりに楽しめました。^-^
ただ、もう少し短くてもよかったかなあ。。と、いうのと。
せっかくなので、復興という点にもう少し光があたっていればなあ。。
とは思いました。
ラストの、「きっといいことが待ってる~~♪」が、
映画全体を整えてくれた感の作品でした ☆= ^O^
腹立たしい
始まって10分で見る価値のない糞だと確信しましたが1人で来たわけでもないので席を立てず苦行でした。
脚本家とか監督が何を考えてるのか正気とは思えないです。
荒らしているわけではなく本心で無駄金を使ったと思いこれ以上犠牲者が出ないようにと思い書き込みました。
人と犬に優しくない。
自分たちさえ良ければOKにしか見えない野山家に共感できない。
そう思わせてしまう脚本に不満。
周りへの感謝と,人を思う優しさに欠ける。
モノローグ過多も気になった。
見どころは,
麻生久美子のやんちゃオカンぶりと,
土師野隆之介くんの泣きの演技のみ。
現実的な話じゃなくて,
希望満載のファンタジーにしてほしかった。
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