マーラー 君に捧げるアダージョのレビュー・感想・評価
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ミューズの慧眼
ウィーン文化はその開花と帝国の崩壊が同時に到来したため、ヒステリー、神経症等が増え 精神分析が発生した
その厳格な性格に起因する問題、反ユダヤ主義の高まり、嫁アルマとの関係悪化等で自身の神経症を自覚したマーラーはフロイトの元へ駆け込む
従来の嫉妬でおかしくなった説ほか、などを更に掘り下げていて、案外面白かった
とにかくフロイトは彼を全快させる
彼もユダヤ系で 世紀末ウィーンは彼等の活躍がすごい
当時、マーラーは指揮者としての評価は 高かったが、作曲家としては △ (古典的?)
後年歴史的評価が高まったが 映画「ベニスに死す」の貢献もあるらしい
ヴィスコンティ恐るべし!
(観客と同僚に攻撃されるアッシェンバッハはマーラーがモデル、他は原作者の部分も)
やはり アルマは慧眼だったのだろうか
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おじさんがかわいそう
売れっ子作曲家のマーラーがフロイトに精神分析を受け、自分と若い嫁の生活を振り返る。マーラーは芸術家で魂の自由を描く存在のはずなのに、嫁の自由は認めておらず、それで結局関係がうまくいかず浮気されてパニックを起こすなど、なんだか残念な人物だった。
クラッシック音楽が存分に聴けると思ったのだが、マーラーに馴染みがないため、どの曲がマーラーでどの曲が映画音楽なのかさっぱり分からなかった。それに聴いてもあんまりいい曲だとも思えなかった。「これがマーラーさんの新曲です」「わー!」というような分かりやすさはさっぱりなかった。
つまらなくはなかったけど、おじさんとおばさんばっかりで、高揚感もなく人生の悲哀ばかりを感じさせる映画だった。
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