「懐かしさや感慨も起こるが、無駄が多すぎる作品」奇跡 トミキングさんの映画レビュー(感想・評価)
懐かしさや感慨も起こるが、無駄が多すぎる作品
映画は監督だけのものではないが、これが是枝さんの作品と言われれば、物足りなさも期待外れ感もあるし、“らしさ”もあった作品だったと思う。
生活感のようなリアリティを土台として、離婚や子供の心情にフォーカスを当てる意図は分かる気がする。観ていて安心感がある。
ストーリーを語る作品ではないし、流れや話の筋をどうこうは思わない。主張や結論なんか無くてもいい。
ただ、前田まえだの2人の演技なのか、"子供らしさ"のような嘘くささ、そこまで馬鹿で純真ではないのでは、という疑念が観ているあいだ、ずっと頭にあって気になった。くるり、の歌は好きなのでエンドロールはほんわかしたが。
序盤のほうでオダギリが言う台詞に「世の中には無駄なもんも必要やねん。全部に意味があってみ、息苦しいで。」というのがある。まさにこの映画に当てはまると思った。無駄が多い。多すぎる。
そのあとの弟の台詞をそのまま言いたくなる。「無駄だけじゃあかんやろ。」
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