機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)編のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
本作は宇宙での戦いがメイン。背景は、星のある夜空だから美しい。
リアリティは皆無で完全にファンタジーだから良い。
ジオン軍の未完成ジオングをシャアは使いこなす。
足など飾りだ、上の奴らはそれがわからんのだ。セリフがいちいちカッコいい。
ジオン軍のモビルスーツは妖怪をモチーフにしているように感じる。
お化け退治的な面白さとミリタリー的要素とがブレンドされていて好き。
コックピットが頭ではなく腹にあるというのが凄く嬉しい。
人の体に指令を出しているのは脳ではなく、大腸だという考えかたを裏付けるかのよう。
腹を割る、腹黒い、などの言葉がある。日本人は西洋医学やデタラメ科学に洗脳されている。日本語の意味を、そして真実を取り戻さなければならない。虫の声を美しいと思える日本人こそ人類の希望なのだ。
頭がなくなったガンダムで、超能力(ニュータイプ能力)で、頭だけになったジオングを打ち落とす。凄い演出。
ザクやグフ、ズゴックやゲルググも腹にコックピットがあるというのに、ラスボスのジオングだけ、なぜか頭にコックピットがあるという設定。面白い。
実に面白い。
一つの大戦を乗り越えて、人はニュータイプへと革新し得るのか?輝く光芒の中、人の革新の陣痛が続く…。 日本映画史に燦然と輝く伝説のアニメーション、LAST SHOOTING!
劇場版『機動戦士ガンダム』三部作の第三部。
宇宙へと飛び立つホワイトベース。それを追うシャア。
アムロと謎の少女ララァとの出会いは、人類に革新をもたらすのか?
今、一年戦争は終局を迎える…。
本作はTVアニメ版の第31話の後半から最終話(第43話)までを再編集したもの。
元の素材が大体250分くらいで、本作の尺が140分。三部作の内では最も時間的に余裕があることになる。
そのため、他の2作に比べると格段に映画らしい、纏まりのある一作に仕上がっている。
アニメ版では宇宙戦なのに何故か陸戦型であるガンタンクに乗っていたハヤトだが、本作では搭乗機がガンキャノンに修正されていたり、テキサスコロニー戦とソロモン戦の順番が入れ替えられていたり、ラストにシャアらしき人物が宇宙の彼方へと去っていく描写が追加されていたりと、テレビ版を観賞している人間ならニヤリと出来る変更点が沢山あるのもポイント。
いや〜、もう何というか、完璧なクライマックス、完璧な物語でした…😭
低視聴率による打ち切りが原因で、本来の構想とは違う結末になったというこの『1st』ですが、どう考えてもこのフィニッシュが最適解でしょう。いや、この結末以外考えられない!!
「人と人とはわかり合えない」という非情な現実を描き出し、それでも自分たちの子供の世代にはもしかしたら……、という希望を残して終わる。いやー、完璧✨
そりゃ、確かに一本の「映画」として考えるとちょっとこれどうなの?というところはある。
75%が新規作画だという本作。確かに映像のレベルは恐ろしく高い。前作、前々作とは比べ物にならない高級さ。
…なんだけどそれが仇をなしていて、テレビ版の作画が挟まると、そこだけが急に間の抜けた感じになってしまう。
75%も新規作画にしたんだったら、残りの25%も新規で作画に起こしてくれよ、とか思うのは消費者の我儘ですよね💦とはいえ、やはり新旧の作画のチグハグ感はちょっと気になる。
一本の物語として凄く良く出来ているとはいえ、やはり総集編感が強く出てしまっているところもある。
特にテキサスコロニーの件はちょっと浮いているように感じてしまう。
あとはミライさんとスレッガーさんの恋模様。テレビ版を観ていない観客には、かなり唐突に思えたかもしれない。
以上のように多少の瑕疵はあります。完璧な結末を見せてくれるが、完璧な映画には程遠い。
しかし!もうこれは偏愛と言われても仕方ないと思うのだが、とにかくこの『めぐりあい宇宙』が好きで好きでたまらないんです!🥰
もうララァの初登場場面からラストまではずーーーっと泣きながら見てましたからね。なんでララァとアムロが戦わなくちゃいけないのよ…😭
「人と人とのすれ違い」が殊更に描き出されるのが『1st』の特徴。この三作目は特にその傾向が強く、前作までのようなアムロを中心とした物語というよりは、登場人物たちの群像劇として成り立っている。
とにかく複雑な人間関係が至る所で形成されながら、それぞれの物語がとてもスマートな形でラストに向かって収束していっており、そのあまりの巧さに驚嘆させられる。
特に好きなのはアムロとフラウの関係。
「アムロは、違うわあの人は。私たちとは違うのよ。」というフラウの強烈なセリフ。
そして互いの心が離れ離れになってしまったことを悟ったアムロが、最後の最後に投げ掛ける「僕の好きなフラウ。」という一言。
この一言の優しさと切なさ。あぁもう思い出すだけで涙が…😭
アムロとシャアの力関係が完全に逆転してしまっているのも、本作を面白くしているポイントの一つ。
あれだけアムロを苦しめていたシャアなのに、本作では全くアムロとの戦闘についていけておらず、絶えずチャレンジャーとしての立場から描き出される。
プライドを傷つけられた上、恋人であったララァまでもガンダムに殺され、復讐に取り憑かれたシャアは本来の目的までも見失いアムロに固執する。
対して、ララァとの邂逅により戦う目的を見出したアムロは、シャアに拘ろうともせずにザビ家打倒を目指す。
「人と人とのすれ違い」というテーマが、最終決戦にも密接に関係している。これはもう神の如き作劇の巧さ。
すれ違いを続ける人々の姿を描いて描いて描いて……。
最後の最後、子供たちが真のニュータイプとしての姿を示す。そしてアムロを帰るべき場所へと導いてくれる。
多大な犠牲は、次代の人々をニュータイプ、つまり戦うことを選択しない人類へと導いた。
もう続編とか要らない、完璧なエンディングでしょうこれ!!
本作は正に予告編で流れた名文句、「人の革新の陣痛」の物語でした。
マ・クベ司令が只のモブだったり、アムロが初めて対峙したニュータイプのシャリア・ブルが出て来なかったり、名曲「いまはおやすみ」が流れなかったりと残念に思うところはあるが、それを踏まえても余りある名作中の名作。
『1st』の終盤を作っていた時の富野由悠季監督には、恐らく芸術の神が取り憑いていたのだろう。
作劇の極地とも言える本作。これをバカにする奴とは絶対に友達になれない。そんな私はオールドタイプ……。
光る宇宙
"機動戦士ガンダム(映画)" 三部作第3部。
Netflixで鑑賞。
テレビシリーズは未見。
作画のレベルが前2作と比べて格段に良くなり、精密さがありました。めちゃくちゃ鮮明で、とても観易かったです。
ガンダムやキャラクターの顔が崩れてしまうような、作画崩壊を起こしている個所が殆ど見受けられませんでした。
それはさておき、ついに地球連邦軍とジオン公国軍の戦争がクライマックスを迎えました。両者の総力が結集されたア・バオア・クーでの最終決戦は、ホワイトベースが落ち、ガンダムの他、共に激戦を潜り抜けて来たガンキャノンも敵の猛攻の前に行動不能になるなど、手に汗握る展開の連続でした。
ララァに導かれ邂逅したアムロとシャア。人類の可能性を信じる男と、絶望した男の因縁は、宇宙を揺るがし続ける…
[余談]
前2作よりも、展開が駆け足な感がありました。ミライとスレッガーがなんの前触れも無くイイ感じになっていて、困惑しました。さらに、父親を暗殺し暴走したギレンが、呆気無く妹のキシリアに殺害されてしまいました。テレビシリーズでは、それらにいてもっと掘り下げられていたのかもしれず。総集編ならではの弊害が出たのかもしれないなと思いました。
※修正(2024/06/06)
詰め込み過ぎた印象。。
前2作に比べると、なんとも早送りでムリヤリ切り貼りして詰め込んだ印象を受けました。話のボリューム的にも、1作、2作が言わば起・承で、3作目で、転・結をまとめて突っ込んだ感じなので、まあ、そうなってしまいますよね。ミライとスレッガーが急にいい感じになってていつの間に!?って感じでした。ザビ家も、ドズルには、見せ場はあったものの、ギレン、キシリアは実にあっさり退場。。なんとも、寂しい結末ですね。あと、主要メンバーのその後の描写がなく、「地球連合とジオン公国で和平交渉が行われた。」だけではエピローグとしても少しさびしいですね。
ストーリーの方は、もちろんキーパーソンであることは承知していますが、ララァが現れてから、風向きが変わりましたね。なんともスピリチュアルな描写が頻発するようになりましたね。個人的には、安っぽい宗教映像みたいな感じで、あまり好きじゃないです。。今までの人間vs人間の戦いから、エスパー無双みたいな感じになって少し興ざめてしまいました。急に使えるようになったテレパシーもなんだかなあと。
最後に、ジオン軍のモビルスーツって、基本的に、ザクからゲルググまでかっこいいビジュアルでしたが、最後に登場したジオン軍最強のモビルスーツ:ジオング。これが絶妙にカッコ悪いのが残念でした(笑)
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