「人生は思い通りにならないけれど」星守る犬 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
人生は思い通りにならないけれど
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リーマンショックの煽りでリストラされ、妻には愛想を尽かされ熟年離婚し、愛犬ハッピーと家を出たお父さん。
このお人好しのお父さんの財布から現金を盗んだ少年のせいで、お父さんとハッピーの旅が余計にキツくなった気がするのですが…。
旅費を浮かせるためだけに、見知らぬ男性の車に乗り込んでくる少女も相当非常識だし。
「手に入らないものなんて、眺めてるだけ無駄だよ。」「生きるってことは、所詮、無駄だらけなんだ。君のように殻に閉じこもって生きるよりも、高望みし続ける人生の方がいい…。」
「望んでも望んでも、叶わないから望み続ける。ただそれだけ。それでいい。」
希望を持ち続ける、という言い方のほうが前向きかなぁ。
愛することを恐れずに、愛するものとの別れを恐れずに。
テーマはそんな所でしょうが、何か少しズレている気がしました。飼い主の先は長くないと知り、愛犬を最期まで見届けてやれないと分かっているなら、やはり人間がペットの安住の地を見つけてあげないといけないと思います。ハッピーに見守られていても、あれではお父さんの最期も幸せには見えません。凍えながら、冬空の星を見つめて死んでいくなんて。
お月さまをチーズのように食べたくて、手の届かない月を追いかけ続けるねずみの絵本を思い出しました。
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