「「印象」欄の選択肢では語れない衝撃的、感動的映画」デザートフラワー 温故知新さんの映画レビュー(感想・評価)
「印象」欄の選択肢では語れない衝撃的、感動的映画
ストーリーが面白く、エンターテインメント作品としても充実していながら、しっかりとしたテーマが背後から浮かび上がってくる――ヨーロッパの映画はそんな作品が多いが、この作品も、いろいろな味を楽しませてくれた。
「VOGUE」など多くの一流ファッション誌の表紙を飾り、 数々のコレクションで活躍した世界的トップモデル、ワリス・ディリーのベストセラー自伝本 「砂漠の女ディリー」(1999/草思社)をワリス本人の監修のもとで映画化した作品。 主人公ワリスを演じた現役トップモデルのリヤ・ケベデがとても魅力的だった。
ストーリーは、ソマリアの遊牧民家庭に生まれ、裸足で大地を駆け回っていた少女が、砂漠を飛び出し、大都会ロンドンで世界的トップモデルへと転身を遂げていくという楽しい実話。アメリカ映画ならこれで終わるところだが、最後に衝撃の過去が明らかになる。
ラストは高級ファッション誌の記者と観客が一体化する。まさか…。声が出ない。
女性には特に見てほしい映画。
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