「映画と太秦と名もなき恋の詩」京都太秦物語 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
映画と太秦と名もなき恋の詩
立命館大学の図書館に勤めるクリーニング屋の娘・京子とお笑い芸人を目指す豆腐屋の息子・康太は恋人同士。ある日京子は、立命館大学に招かれた客員講師・榎から強い想いを寄せられ…。
山田洋次が立命館大学の学生と共に作り上げたラブストーリー。3人の不器用な恋模様を、時に切なく時に爽やかに綴る。
この3人がメイン軸だが、本当の主役は京都・太秦だろう。
大映通り商店街で暮らす人々には実際にそこで暮らす素人さんを出演させ、中にはかつて大映撮影所で働いていた人もおり、往年の日本映画への記憶を辿る。
またラスト、京子は康太と榎で選択を迫られ、康太を選ぶが、これはまさしく康太=太秦の構図で、太秦への愛を感じられた。
榎が寅さんによく登場する恋下手なインテリ先生を思わせてイイ。ちょっとイタイ感じではあるが…。
康太役のEXILEのUSAだけ一人浮いていた。突然のダンス・パフォーマンスにポカ〜ン…。お笑い芸人を目指す役柄なので勿論ネタを披露するが、これが驚くほどつまらない!なかなか芽が出ないのも納得(笑)
商店街の人々の伝わって来そうな息づかいと名もなき恋の詩、山田洋次らしくシンプルで見易くてイイが、全体的に可もなく不可もなくといった印象。
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