キッズ・オールライトのレビュー・感想・評価
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家族を守るためのオトナの本音
レズビアンのカップルであるニックとジュールズ。
彼女達が、精子提供によってそれぞれ娘(ジョニ)と息子(レイザー)を設け4人家族で暮らしてるんだけど、
思春期を迎えた子供達が、ママ達に内緒で精子提供者=遺伝子上の父親ポールに会っちゃうの。
そりゃま〜ね〜すったもんだありますわよ。
けど、ドタバタとも違うんだな。さり気ない笑いドコロで客席が盛り上がる中、
悪気は無いけど配慮にも欠けるポールと4人それぞれとの何気ない交流が、
4人それぞれの心にどんな波を起こしちゃうのか…静かなハラハラ感もいっぱいだった。
カタチこそ世の中の多くの家族とは違うけど、お互いに愛し合って、愛しているからこそ苛立ちぶつかり合って、
全員で『家族』を作り上げていってる4人が、とっても愛おしくカッコ良く感じられた。
言葉は多くないけど意志をしっかり持った、ジョニとレイザーも印象的だった。
最後、家長にあたるニックに『アナタはただの侵入者』『家族を持ちたいのなら自分で作りなさい』と言われたポールは、厳しい言葉に凹んだかも知れない。
でも同時に、『家族ってば思ってたより甘くない』『自分もこんなガチな愛の家族を持とう!』と、力強さをもらえたんじゃないかな?
またニックの胸の中にも、それまでの<完璧主義で批判的な思想>じゃなくて、あったかい自信が溢れていたから、ココロからその言葉が出たんじゃないかな?
…なんて思った。
なんでこの映画を観たいと思ったのか…きっかけは全然覚えてないし、強烈に記憶に残ることも無いのかも知れない。
けど、じんわり…うん!観て良かった!
チキチンッ♪
さーて、お家に帰ろう!
レズビアンカップルと子供たちの家族の物語。キャストが豪華だし楽しみにしてました。
面白かった、観て良かったです。スッキリした気分で劇場を後にしました、さーて美味しい物でも買ってお家に帰ろう!って。
ママが2人。生物学的には異母姉弟、父親は誰とも判らぬ精子提供者、家族の複雑さもここまできちゃったかぁ。まずはそのイレギュラーな部分をあっけらかんと見せてくれます。
パートナーや子供たちとの関係とか葛藤は似たようなもの。それに仲直りしてない朝の緊張感とか微妙な空気とか・・!何度も胸がつまりました、泣きました。少し成長した息子の、最後の言葉でまたグッときたのでした。
家族は名優ぞろいです。そしてマーク・ラファロ、これまでの堅実な感じも好きだけど、また違った魅力で素敵でした。
ホームコメディなのに、後半にファッと立ち昇る辛辣さ。
こういう家庭が在ってもいいし、こういう家庭が主流になってもいいじゃない。
そこには当然、笑いが在るし、涙が在るし、愛が在るし、喧嘩も在るし、セクシャルな問題も在る。
不協和音が訪れることも在るし、イレギュラーも発生するし、精子提供者が現れることもある、とw
娘と息子を巻き込んで、レズビアンカップルの間に入り込む男との三角関係?三つ巴?一人は彼を受け容れて、一人は彼を敵視する。
その関係が笑いを呼ぶし、ある種の緊張感を生んでいて、ゲラゲラ笑いながらもハラハラするというw
このレズビアンカップルの絶妙な配役。アネット・ベニングの男前度、ジュリアン・ムーアの軽いヤンデレ感。
そして精子提供者マーク・ラファロのチャーミングさ!
彼女達+彼の掛け合いで、物語はあらゆる事態を含ませ転がり…やがて―当然というか―遂には行き着く『あの問題』。
『あの問題』の受け止め方は三者三様。
ただ、2人は兎も角、男だけが相当ズレた受け止め方をしたのが問題で、だからこそ、ココで残念な結果を生むという。
うん、ココなんですよね~。
確かに大団円なんだけど、ココで結構苦い想いをしました。
全員に、それなりのハッピーな結末を用意してもらいたかったかな、という。
拒絶という名のミクダリハンは辛すぎます。
でも、そうしないとテーマに沿わないのかぁ…う~ん。
まあ、その苦さには少し閉口したものの。収穫もあって。
娘役のミア・ワシコウスカちゃんが超絶可愛い!
『アリス・イン・ワンダーランド』の時よりも可愛いもんで、まあいっか!というw
自分は、その想いだけを持ち帰ることにしました。
ニックの言葉が心に残る
家族で唯一安定した収入があるニックが父親的存在で、なかなかやりがいのある仕事に就けずに塞ぎ込むジュールスと時々衝突する様は、男女のカップルと変わらない。アネット・ベニングのショートカット・ヘアがキュートだ。
そんなふたりのもと、おおらかに育った姉弟との4人家族の間に割って入るのが“生物学上の父親”ポールだ。この男、調子がよくて憎めない。自由な独身生活を謳歌しながらオーガニックレストランを経営するという設定が活きている。
家族の住居や食生活、レストランの雰囲気、そして青い空に草花や色とりどりの野菜など、明るく陽気な映像に、しばし日常を忘れてしまう。ワインも美味そうだ。
ポールの出現により、徐々に家族の関係が乱されていくが、この陽気さによって暗くならない。むしろ滑稽なくらい明るい。植木職人の絡みも楽しい。
いちばん距離があったニックとポールも、ジョニ・ミッチェルのアルバムを期にすっかり距離が縮まる。
監督のリサ・チョロデンコは、ここまで大団円の結末をほのめかしておきながら、ラストで一気に突き放してみせる。
明るく陽気な世界にどっぷり浸かっていただけに、ニックの「あなたはただの侵入者。家族が欲しかったら自分でつくりなさい!!」という言葉がグサッと心に残る。
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