義兄弟 SECRET REUNIONのレビュー・感想・評価
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たまにはこういう映画も良いかな。
今年5本目(合計282本目/今月5本目)。 シネマート心斎橋さんで、かなり古い(12年前)ということを認識された上で、440円オンリーということで行ってきました。 内容はネタバレというほどでもないのですが、もういかんせん12年前で今ではVODで観られう環境もあるので、深くは書かないようにします。 他の方も書かれていたように、北と南との対立という概念が一つあります。ただ、その部分の描写は少なめで、一緒にいる中で「奇妙な」友情関係が成り立つ、というような映画で、アクション部分も結構多いです(特に後半)。 韓国映画はこのとき(2010年)からもう日本を越していたのだなぁと思う一方、南北の統一は願ってやまないし、日本と韓国は仲は悪いけど、エンターテインメントの中では切磋琢磨して行ける仲であって欲しい、そう思います。 シネマート心斎橋さん(ちなみに、新宿のほうとの同時放映だった)もこの映画を最初に流したのは、「軽い内容から個人で考えてね」という趣旨ではなかったのかな…と思います(本当に深く考えさせるような展開や、描写が超グロいものもありますので…)。 また、現在2011~2012の韓国映画で普通に活躍している方のその若かりしときを観ることができた点でも良かったです(むしろ、そのほうが良いかな)。 しいていえば、12年も前なので、多少フィルムに難があった(ややノイズ入り)ことはありますが、それはもうだれしも了解済みだと思いますので、特に減点要素にはしませんでした。 「おうちでシネマート」以外にも今なら一般的なDVDショップ店でも買えるかなと思います。「北と南の対立をソフトに描く」という「入門編」という観点ではお勧めです。 特に減点要素とすることはないので、フルスコアにしました。
韓国〜 7
途中から観たことあると思い出す 内容ほぼ忘れてたので、別にいいんだけど(観たの十年前だし) 十年もたつと、「新感染半島」の主人公が同一人物だということも今日知るのである 着地はやっぱり韓国〜ってかんじだった
1つ屋根の下に南と北
面白かった。 導入部こそ難しそうな話だなと思ってたけど、 男2人の話。至って単純。 1つ屋根の下でいがみ合ってた2人が 心を通わせて行くのだけど、 こういうシチュエーションで南北の問題は活きる。 南北の問題は映画においてはコンテンツとして 間違いないというか、物語に深みが増すと思う。 北の工作員の無表情でバンバン人を殺すおじさんが リアリティがあってとても良かった。
国の故、国の為に。
陰のある役を任せるならカン・ドンウォンの右に出るものはいないんじゃないかと思う。 長身で小顔、端正な顔立ちという華やかに聴こえる容姿とは裏腹に孤独感や悲壮感がなんとも似合う。ちょっととぼけた役回りも似合うから不思議。
☆☆☆★★ ※ 鑑賞直後のメモから 警察権力と祖国。2人共に切り捨...
☆☆☆★★ ※ 鑑賞直後のメモから 警察権力と祖国。2人共に切り捨てられてしまった身分。 初めは双方共に腹の探り合いをしていたのだが、お互いに家族を失っている者同士。奇妙な友情関係が次第に湧き上がって来る。 時々、我々日本人には訳が解らない作品が多々有る韓国映画だが。ソン・ガンホ出演作品だけは不思議と面白い作品が約束される(当社比)のは何故なのだろう? 2010年12月13日 シネマート六本木/シアター2
南北の壁、そして友情
これは、面白かったです。どうして、もっと早く観なかったのかな~と思ったくらい!元国家情報院役のソン・ガンホはやはり上手いです、『大統領の理髪師』の父親役が最高と思っていましたが、こちらもどうしてなかなか・・・韓国を代表する味のある名優さんです。一方、北の工作員役をやったカン・ドンウォンもはまり役で良かった! 分断国家というものは私達が知りうるだけでも切なくなりますが、この作品では重々しい題材を「男同士の友情」の中に上手にリアリティも損なわずに映し出したと思います。 「ヒョン!(兄貴)」と呼べる関係は、日本で言えば、血はつながっていなくても、かなり親しくなった間柄になっってからですね。本当に心が気持ちよくなれる作品なので、おすすめです。 (4.3点)
決して分かり合えない事はない
タイトルから裏社会のノワール・アクションを想像しがちだが、意外や意外、ストイックな感動を呼ぶドラマだった。 韓国と北朝鮮。 同じ民族でありながら北と南に分かれて今尚対立を続けている。 やはりどうしても日本人には取っ付きにくいが、その構図を個人と個人で描く事によって、入り易い話になった。 国に見捨てられた北朝鮮の工作員ジウォン。 その工作員を捕り逃し国家情報局をクビになったハンギュ。 共に似た境遇を背負った2人が偶然にも再会、お互いの背景を知った時、“対立”の関係が“絆”の関係に変わっていく…。 そんな男2人のドラマを、ソン・ガンホとカン・ドンウォンが体現。 特にカン・ドンウォンの繊細で陰のある演技は見事。 一見普通の初老の男性でありながら怖ろしさを感じさせる暗殺者“影”を演じた俳優さん(名前分からない!)の存在感も見事。 徐々に絆を育む2人の姿が時に熱く、時にユーモアも交え描かれ、見入ってしまう。 2人の姿(特にラスト)には両国の明るい将来と希望を抱かずにはいられない。
こういう監督を、新鋭と呼ぶ
デビュー作「映画は映画だ」で、鬼才、キム・ギドク監督の原作を堅実に、的確に形にしてみせたチャン・フン監督が、現代韓国映画界の名優、ソン・ガンホと若手の注目株、カン・ドンウォンを迎えて描く、政治ドラマ。 良い意味で観客を鮮やかに裏切ってくれる、快作である。 北朝鮮、韓国、スパイ。この悲しみ、裏切り、痛みという陰気臭さが付きまとうテーマを扱いながらも、本作ではその辛気臭さ、血なまぐささを徹底的に消し去り、スピード感に満ち溢れた爽やかさ、格好良さをしっかりと前面に押し出すことに成功している。 ここには、主役の一人を演じたカン・ドンウォンの存在が大きい。彼の長身から繰り出される蹴り、殴りには、空手の型にも似た清潔さと、美しさが醸し出される。言葉少なに作られた人物像も、韓国政治劇にありがちな暴力性、衝動的な怒りを細心の注意を持って削り取られる。ソン・ガンホの得意とする男臭さと危険な香りも抑えられ、可愛らしさすら感じられる。女性層を確実に取り込んでいこうとするしたたかさが光る。 展開の目まぐるしい変化に、多少なりとも置いてけぼりの印象を感じてしまうのは否めない。それでも、観客を約2時間、物語に惹きつける魅力をもっているのは確かである。 重厚かつ、強烈な痛みを抱えた政治ドラマを求める方でなければ、2人の俳優が作り出す格好良さ、潔さの世界にどっぷりと浸って欲しい。このようなユーモアとしたたかさを兼ね備えた監督を、私は、新鋭と呼びたい。
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