「温かい“ハート”がこもった映画」おまえうまそうだな 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
温かい“ハート”がこもった映画
ベストセラー絵本の映画化。
草食恐竜の母に育てられた肉食恐竜の子供ハートだったが、自分が肉食恐竜と知り、母の元を去る。
一人たくましく成長したハートはある日、卵から孵った草食恐竜の赤ちゃんを食べようとするが、“お父さん!”と慕われて…。
恐竜を主人公にしているが、普遍的な親子の物語。
草食恐竜の母と肉食恐竜の子供であったり、肉食恐竜の父と草食恐竜の子供であったりと、血の繋がりはない。
擬似親子ではあるが、母の大いなる愛情や父の不器用な愛情が温かく綴られる。
血の繋がりがありながらも我が子を虐待する親のニュースを見ていると、家族とは?親子とは?と考えさせられる。
シビアな弱肉強食の世界もきちんと描かれている点も好感。
ハートもやはり肉食恐竜なので肉を食べないと生きていけないし、ラストでハートが自分の倍の大きさもあるバクーに立ち向かっていくシーンは生きる為の強さも伝える。
単なるおとぎ話ではなく、現実を見据えたメッセージ。
絵本そのままのような優しい画のタッチも心地良く、親子で見るのに最適。
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