「74人のロレンツォ・バルトリーニ」ジュリエットからの手紙 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
74人のロレンツォ・バルトリーニ
総合:70点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:75点|音楽:75点 )
小さな田舎町にロレンツォ・バルトリーニがなんと74人もいる。この名前は日本でいうなら例えば「佐藤ひろし」程度にありふれているのだろうか。
とにかくこの作品は「ロミオとジュリエット」で有名な町ヴェローナを舞台にして、そこの「ジュリエットの秘書」という手紙の返信をする話を物語に取り入れることで、よくある恋愛話に捻りを加えた。誰もが知っているシェイクスピア作品の名前をまず持ってきておいて、次には誰もが知っているわけではない「ジュリエットの秘書」を紹介し、その後の本編の恋愛話に結びつけるというのは、視聴者の興味をそそる上手い流れだったと思う。前半で手紙を書いておきながらその内容には触れずにどんな手紙だったのだろうと思わせておいて、それを後で読んでwhatとifというのも、同様に興味をそそる手法として良かった。普通に考えればわずか数日間の軽薄ともいえる恋愛話に過ぎないのだが、ここらあたりの展開が上手いので物語部分は加点しておく。
イタリアの撮影は音楽も含めて異国情緒があって良かった。主役のソフィー役のアマンダ・セイフライドは良かったが、相手役チャーリーは平凡でそれほどでもなかった。むしろ登場場面から仕事のことしか頭にない婚約者ヴィクターのほうが個性があった。
コメントする