「カジキはデカい。」老人と海 ディレクターズ・カット版 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
カジキはデカい。
地元にある、単館系をかけるようになった映画館にて鑑賞。
観終えた後で知ったのだが、今作は20年前に公開されていて、
主人公のお爺さんはその時すでに亡くなっていたんだそうだ。
今回、なぜディレクターズ版が?その意図はよく分からないが、
例のイルカ漁~の偽ドキュメンタリーに対抗していたりして??
ハッキリ言ってしまうと、漁の醍醐味!を描いてはいない。
カジキマグロを小舟一隻で追い続ける漁師を描いているので、
(しかもタイトルどおり、老人と海)
えーこのお爺がホントにカジキを釣り上げられるの??と
疑心暗鬼にもなる^^;暮らしぶりも性格も、島ならではの感覚、
字幕が入らないと理解できない方言の数々、のんびり小魚を
釣ってても生活できるんじゃないのか…。などと思えてくる。
だが。。
釣るんですよねぇ~!この島の人々は。あのデカいマグロを。
お爺の前に若者が釣り上げるシーンが映るが、は~あんな風に
釣り上げるのかぁ。と格闘シーンがかなり静かなことに驚いた。
でもかなりの力がいるし根性もいる。できるのか?お爺。
後半…けっこうアッサリとお爺は釣り上げる^^;
しかも、かなりデカイのを。えぇ!松方さんもビックリじゃん。
そんなことを思いながら…何だろう、やはり監督が外人だからか、
日本のドキュメンタリーとはひと味もふた味も違う描き方に驚く。
あくまで静かに…にこだわったのだろうか。ホントに自然体だ。
この撮影の後、公開以前にお爺は漁に出たまま帰らぬ人となり、
監督は自分がこんな撮影をしたからだろうかと悩んだらしい。
いや、そうではなく…お爺は海に還っていったんだよと思った。
生きるため食べるために魚を獲り、その仕事を誇りに思って働く
漁師たちに優劣はないし、最も自然な生活ぶりだと私は感じた。
(自分より大きな魚を釣り上げるなんて…人間業とは思えない(゜o゜))