岳 ガクのレビュー・感想・評価
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良く頑張った! 久しぶりの優秀傑作!
実は最初 予告編を見たとき、~岳~ は 全然 期待していなかった。
原作の漫画が漫画大賞 獲ったくらいしか知らなかったが、
私自身 読んだ事は無いです。
事前に撒かれていた、映画の宣伝コミックを少し観ただけで
これは面白いかもと....少し感じた ぐらいだけでした。
今回,映画化された作品を見て、
いい出来じゃないですか~この作品。 お勧めです。
特に、小栗さん、凄く俳優として 大きく成長,前進したと思います。
アイドル俳優を脱皮してきた感じしますね。
話し方、主人公の癖を良くつかんでいたかな。そんな気がします。
体格がちょっと 細いんではと思いましたが、
精神的には ほぼ等身大 位ではないでしょうかね。
長澤さんもこの作品に賭けた感じが出てます。
いい意味で 良く頑張ったな~と思います。
滑落事故で顔を怪我したシーンが 好きです。女優で良くがんばったと思います。
中々 アイドル女優出身者は 顔を汚すのを嫌う事が多いと思いますが
彼女はリアルさを上手く表現するように 努力したと思いますね。
ストーリ、脚本が上手く仕上がってます。
無理なく展開させてるところが良いでしょう。
特に 好きなシーンは、椎名の父の残したカセットテープを
二人が静かに聴く所。カットせず長撮りしてるんですが表現が上手い。
最高に泣けましたわ。
ナオタの父が亡くなるところなど、号泣しそうなシーン満載。
登山を知らない者としては どれも新鮮な感覚がします。
全体的に山の人達、登場人物の 心の温かさが
上手に演出できていますね。
唯一の難所を言うと、最後のほうの 三歩の救出劇でしょうか。
ヘルメット無しで 裂け目にダイビング~ あれは 頂けませんね。
状況設定で描いてますけど、だからこそ 丁寧にそして 正確に演出が
必用な所ですよね。そこが惜しいですね。
街で方向音痴なのも そんなに酷い奴は いないでしょ~とも思うw。
長澤さんの 緊迫した時の声が、ちょっと金切り声も修正が欲しい所かな。
逆にパニックを引き起こしそうですよw。
しかし、今作品は なんと言っても
人の命をテーマに 登山救助を通して ぶっとく描いてますので、
通していい仕上がりです。
本当に、良く頑張った~~! そんな声が場内からしてきますねぇ。
これは是非、家族そろって 劇場で御覧下さい!
太鼓判 間違いなし!
うーん、わかりやすい
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山に住んでると言うか、山そのものみたいな自由人・小栗がいた。
長澤がレスキュー部隊として配属され、小栗に預けられる。
しかし長澤は、遭難者が死んでも淡々としている小栗に反感を持つ。
よくあるパターンで、やがて長澤は小栗のカッコイイ話を他の人から聞く。
彼が最初に運んだのは親友で、その親友はそのまま帰らぬ人となった。
そんな重いものを背負いながら彼は救助活動してる、とのこと。
そして予定通りというか(場)、大きな遭難事故が起こった。
隊長の佐々木は、これまた格好いいエピソードを出して来た。
自分が入った時の隊長は救助を考える余り、二次災害を出してしまった。
だからおれはそうはしない、諦めるのも勇気だ!とのこと。
ところが小栗は助けに行く。彼はボランティアの1個人なのでこの点身軽。
そして長澤らを救出、はい良かったね。
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最近よくあるパターンやが、単なる小栗のプロモーションビデオだった。
とにかく全てが格好良く描かれる。キムタクとかで多いパターンかな。
なので話が単純で、先が簡単に読めてしまう。
ってか、それでもいいからプロモーションビデオを、ってな意図も感じるな。
まあ小栗の演じる役は実に気持ちのいい性格なので、
この人間のキャラにスポットを当てる形になるのはある意味しゃーないけど。
でもこのキャラの職業は何なんかがようわからんかった。
その点何か現実離れし過ぎてたような・・・ひと昔前のヒーロー物みたいに。
ツッコミどころ満載
普段映画もドラマもアニメも見ない人間なんですが、たまたま原作を数冊読んだので見たくなって見てみました。
そしてあまりにツッコミどころ満載なのでレビューしたくなり、そのためだけにここに登録しました。
そしてこれまた山にも雪にもアウトドアにも縁がないのですが、そんな人間でもツッコミたくなるとこばかり。
長編映画なのにオムニバスみたいな作り方のせいですごい薄っぺらい。1話完結って主人公やその周りの設定深く作れないし、連作短編だとかなり時間かかるから個人的にはドラマ向きだと思ってるんですけど(本当は小説やマンガのが向いてる)、映画でもよくあるんですか?
レビュー読んで本当に雪山で撮ったと確信が持てるまで、CGじゃないのかという疑いが晴れませんでした。
1番ツッコミ入れたくなったのは最後の親子の救助ですよね。
雪崩に巻き込まれてあんなにあっさり何事もなく生きてるんですか?しかも最初は足怪我してるような演技してたのに…
それはね、主人公補正ってことでいいんですけど、問題は長澤まさみの方です。
クレバスの中で、足切断ってありですか?
しかもあんなに簡単に切れるものなの、ピッケルって。それなら持ってるの怖い…
足切断するとして、その前に切るところの上をきつく縛らないと。そのシーンあるだけで違うと思うんですが。太い血管切るからそっちでショック死か失血死しそうなんですが。ただでさえ死にかけてるのに。
そして意識ない2人を足怪我してる(であろう)主人公がクレバスから担いできたんですか?
そんで心臓止まった人間があんなに歩けるんですか?
全身麻酔して手術したことありますが、意識戻ってもあんなこと出来ない自信があるんですが、山岳救助隊って超人の集まりですか(真面目に言うと、多分人間として超人だとは思うけどそういう意味じゃない)?
ヘリコプターから見えてるのに無視とかあるんですか?
いつも思ってるんですが、あのロープに要救護者と隊員2人で捕まってある程度の所まで降りるとか出来ないんですか?
他の方のレビュー読んだら、フォールしないと書いてあったので、それはホッとしました。
とりあえずこの作品は、登山(特に雪山登山)させたくないんだなー、と思いました。
私は部屋で本読んでいれば満足なので、こんな危険な趣味なくてよかったという啓蒙を受けました。
あと、今の陛下が登山ご趣味ですが、皇太子時代に周りの方にご迷惑をかけれないので槍ヶ岳に登りたいけど諦めているというのが、今回で納得出来ました。
確かにこんなハードな山、皇族方には登らせられません。
他の方何人かがお書きになっている山が綺麗だったというのも、普通にドキュメンタリー見ればこんなもんだよね、くらいにしかなりませんでした。
皆細いし、あんなで救助できないじゃろ。
小栗旬くらいは体型合わせるために体重増やしたとかあるのかと思ってたけどないんですね。ファンの人すみません。
【”山で落としてはイケないもの。”警察山岳救助隊の方々が多くの遭難者を救助する尊崇なシーンと新人女性救助隊員の成長を描いた物語。今作はエンタメ性を保ちつつ、良き山岳映画になっていると思った作品です。】
■北アルプス山系を守る北部警察署山岳救助隊(長野県警察及び富山県警察と思われる。)に配属された新米隊員の椎名久美(長澤まさみ)。
強力な体力、精神力、ユーモアを持つ山岳救助ボランティア・島崎三歩(小栗旬)や救助隊長・野田(佐々木蔵之介)から指導を受けた彼女は、自らの未熟さを痛感して自信をなくしてしまう。
そんなある日、猛吹雪の中で多重遭難が発生する。
◆感想
・イキナリで恐縮であるが、今作公開時に私は鑑賞を見送っている。公開の半年前に山で辛い経験をしていたためである。
それ以来、今作の存在自体忘れていた。何だか、申し訳ない。
・今作では、様々な遭難シーンが描かれるが、冒頭の雪被る槍ヶ岳を目指す単独登山者の若者のシーンはハラハラする。アイゼンは付けていないし(信じられない。)ピッケルの持ち方もなってない。と思ったらヤッパリ滑落。ピックを雪面に刺す事も出来ずに、クレバスに落下する。
ー 全くもう!。だが、ここで若者を助けに来た三歩は若者を叱ることなく、明るい調子で話しかけるのである。遭難者にとって、大切な対応である。ー
・梶一郎(光石研)、梶陽子(中越典子)親子が爆弾低気圧が発生し、表層雪崩に巻き込まれ、クレバスに落ちるシーン。
ー 椎名久美が陽子をヘリに乗せ、自分はクレバスに残る。所謂二重遭難に繋がる危険な行為である。だが、彼女は一郎の氷塊に挟まれた足を切断する決断をする。
そこに驚異的な体力でラッセルしながらやって来た三歩。彼も又、表層雪崩に巻き込まれながら、グローブの代わりに帽子を手に巻き(凍傷予防)、ダブルアックスでクレバスに入り、二人を発見する。だが、久美の息はなく。人工呼吸で息を吹き返す久美。
もう、ハラハラするなあ。-
■それにしても、山岳遭難は減らないなあ。特に40代以降の遭難は相変わらず多い。体力付けて、スキルも身に付けて山には登りたいモノである。
因みに、今作は北アルプスが舞台のようだが、映画を観ると、長野県警察山岳救助隊及び富山県警察山岳救助隊の皆さんには、感謝の念しかないな。
<今作は幾つか気になる部分もあるのだが、(晴れた雪面を歩く際に、サングラスをしていない。翌日雪目になって大変な事になるんだよ。)主演のお二人を含め、山岳救助隊員の役を演じられた方々は大変だったと思う。遭難対応訓練シーンとかね。間違いなく事前にキチンとしたトレーニングをしていると思われる。
小栗旬さんの懸垂下降(吹き替えかな?)やラッセルするシーン、カラビナの操作(吹き替えかな?)なども、キチンと映されており製作者サイドがキチンとした山岳映画を作る!と言う気概が伝わって来るのである。
今作は、エンタメ性を保ちつつ、良き山岳映画になっていると思った作品です。>
■ところで、エンドロールで日本のプロフリークライマーの第一人者である平山ユージ氏の名前が出たのであるが、何処に出演されていたのだろうか。制作側かな。
山は残酷
原作未読
山は冷たく残酷だが、ここぞという時には甘い。やはり最強の主人公には敵わないのだ。
伏線が露骨で次の展開がなんとなく分かるので、ハイハイそうですよねみたいな感じでいまいち乗れなかった。BGM止まるところはビックリしたけど。
そのほか山岳救助隊の普段の様子や救助活動の実態など、描き込みが全体的にあっさりしていてあまり引き込まれなかった。ただ山の空撮カットはガチでやってるっぽいのでそこだけやたらリアルというか、パンチがきいていて良かった。
GYAO!
違和感の正体が分かった
原作未読ですが、
映画用にまとめた掘り下げられ無い薄っーいエピソード。
セット絡みの臨場感無しの映像。
下手な照明に、下手な子役。
子役に罪は無い。キャスティングした側が悪い。
でも、セット絡みの照明はホント酷いね。
山に見えない、屋外に見えない、夕日に見えない‥。
冷めるわー。
遭難フラグの父娘。
嗚呼‥。
そして、お約束の爆弾低気圧。
死んだ父に重ね合わせて、遭難者を救おうとするクミ。
雪崩に巻き込まれて生きてるだけで奇跡の三歩。
とんでも無い雪山の悪天候の中、軽装になりながらもクレバスに落ちた2人を救助する三歩。
無いわー。
むしろ雪山舐めてんじゃないの?この描写?
色々冷めるわー。
そして最大の違和感の正体が分かった。
日常生活の予期せぬ事故や病気で生死に関わるのは全くもって理不尽で、救って欲しいと思うけど、
山は『自ら』危うきに近づいてるんですよね?
命を失う可能性はありますよね。
だから、生き死にを描かれても響かないんだなぁ。
以上は、怖いので山に登ろうとしない人間の感想です。
雪山の本当の映像だけは綺麗でした。
邦画はなぜ天を仰ぎ叫ぶのか…無難にまとめたが大げさな演技が残念
何かと批判の対象になりがちな漫画原作の実写化の中で、バランスが良く無難にまとまった作品。
話の軸を新米救助隊員の久美ちゃんに置くことで、山岳救助隊の置かれた状況や救助の難しさや、直面する死に対しての恐怖や葛藤などがストンと伝わる。
漫画ではえげつない死体の描写も、きれいすぎず目を背けたくなるほどでもない。
超人・三歩の活躍の場も、無理にエベレストまで足を延ばさず、穂高だけに絞ったことで地に足着いた話になったとは思う。
だがなぁ…何で邦画って、どれもこれも悲しいとき天を仰いでわーわー叫ぶのかなぁ。
叫ぶのは悲鳴だけでいいのよ、うん。三歩の回顧場面で相棒が落下した時、「あーまたこれはくるよくるよ。上を向いて〈あー〉って叫ぶよ」と思ったもの。
あといい感じに演技してた子役。ジャングルジムで無理に泣かせなくても。僕、泣けます!って張り切ってみせると余計目に付いちゃうからね…毎回毎回製作委員会を立ち上げる日本の映画システムや、演劇や芝居だけを総合的に学べる大学がないことなどで(音大や芸大はあるのに)、演技指導がとってつけたものになってしまうのだろうか。
話は戻るけど、簡単なスノーハイクとセルフビレイくらいしかできない私でも、最後のダブルアックスの跳躍は「無いな~!」と思わずにはいられなかった。
クレパスの二人を視認もせず飛ぶなんてねぇ。二人が下におらずにまた位置がずれてたらどうするの?クレパスを平行して移動するなんて無理だよ?三歩、無駄死に。
おそらく絵的に、遭難者を背負った久美ちゃんの壮絶さの衝撃を狙ったものだろう。
しかしクレパスの中を確認する三歩の背中を映して跳躍させるなど、他にやりそうもあったのでは?
あんなマフラーの紐のきれっぱしで(しかも細すぎ)わかるもんかね。
この映画は「ミッション・インポッシブル」でも「ダイ・ハード」でもない。
ラストも足切断した人を無理に動かしちゃダメでしょ。なんで最後二人担いで無理に動いてるの。
稜線で二人横たわっててもいいじゃない。急に雑になっちゃった詰めの甘さが際立つ。
岳 ガク
予想できる結末とストーリー
命の尊さが最大の肝。
自然の恐怖を改めて感じ、自分が富士山に登山した時の気持ちを久々に思い出した。軽い気持ちや無計画な登山などは絶対にやってはいけない。
命の大切さを決して忘れてはいけない。
違和感
なにより三歩のキャスティングに違和感。小栗旬が悪いわけじゃないけどあれじゃぁただのバカ。重みや大きさが伝わってこないです。
もっと地に足が付いた山バカです。一歩一歩着実に積み重ねていくタイプだと思うので山で人が死んでも死にそうでも叫んで取り乱したりしないし、どのくらいの深さかわからない人が中にいるクレパスに確認無しで飛び込むような狂った行動はしません。
そして、岳は基本ヒーロー物語ではない、山が主人公です。
監督は原作そんなに好きじゃないんじゃないかな。もしくは事務所かスポンサーにめちゃくちゃにされちゃったかな。
余談だけど服装を見る限り三歩はお金持ちです。
あと、レビューの最初の方が不自然なくらい高評価が多い。それが答えかな。
面白くない
漫画は全て読破しています。
ところが、この作品はつまらない。
長澤まさみさんの演技はいつも一本調子。
私的には使えない女優の筆頭です。
山岳警備隊の扱いも雑に扱われ、これも良くない。
素人ながら「これは設定に無理があるだろ」と感じた箇所や演出の荒さが...
素人ながら「これは設定に無理があるだろ」と感じた箇所や演出の荒さが散見…
牧さんが海猿の池澤さんの初期みたいな雰囲気ですが、ピックアップの打ち切り時の台詞が切迫感というより
それまでの演出の荒さが目立ち、単に淡白な人のように感じてしまいました…
足の切断、あれでは厳しいのでは?
救助隊同士の連絡で、位置情報がほとんど(ざっくりとしか)示されていない点←素人が理解できなくてもここはある程度正確にしないと「命を救う本気度」と言いますか重さが軽くなってしまう…
重要なシーンでのBGM…
ん?ここかなりシリアスなとこよね?なぜに前向きな???
と、好みの問題ですが私には疑問でした
演者さんは豪華なのに、勿体無いなーと視聴後の印象
ただ、山の映像はスクリーンで観たいなと感じましたし
人を救う、自分の命を守る為に 心身ともに鍛錬しないとな。と前向きにはなれました
本当に酷い・・・
笑うしかないよ、これ。
登山歴も長く、救助活動にも何度も携わった経験があるが、これほど有り得ないシーンのオンパレードだった山の映画は初めて。
原作の主人公の三歩がそもそも現実にはちょっといない設定の人物で、そのキャラクターもちょっとあり得ないくらいおおらかなのだが、それをさほど演技力があるわけでもない役者が演じると壊滅的に非現実的なキャラクターになってしまう。
他にもほぼ2分おきに「うそっ!」って叫んでいた。こんな酷いのは初めて見た・・・
これ見て「山は怖いから登りたくない」と思う人が多いのは無理もないけど、虚しいことです。実際はこんなにデタラメじゃないから。
(追記)
ほぼ全編、あり得ないデタラメなシーンの連続とはいえ、特に酷い超ド級のあり得ないシーンを挙げる。
(1)冒頭とクライマックスのクレバス
日本の山にあんな深いクレバスはない!
ヒマラヤの氷河か(笑)
(2)遭難死亡者を岩壁から落とすシーン
落とすか!担いで懸垂下降で降りれば良い話で、自分も何度も経験がある。
殴られて当たり前じゃ。
(3)遭難者を置き去りにするシーン
隊員を1人残して、遭難者と一緒にビバークさせれば済む話でしょ。目の前に要救助者がいるのに、時間切れだって置き去りにするやつはいない。
(4)ピッケルで足の切断ができるか!!
(5)そもそも足の切断なんてするな!
ちゃんとした医療処置なしに足を切断したら、確実に失血死するぞ。
(6)遭難者より先に事切れる久美
ヘリで上がってきて何も体力を消耗していない久美がなぜ遭難者より先に息絶える??
(7)クレバスに飛び降りる三歩
中の人間の位置も確認せずに!!
飛び降りた下に人がいたらどうするんだ?
このあたりは既に三歩が知的障害者にしか見えず。
(8)さ、帰ろうか
そこで動かず救助を待てよ。
遭難者は片足切断されてるし、久美は一時は心肺停止状態だったんだろ?
一歩も動くなよ。
怒りすら覚える1本でした。
お前みたいな奴をなんていうか知ってるか?・・アマチュアだ
映画「岳 ガク」(片山修監督)から。
もちろん、気になるフレーズとして、誰もが感じた
「生きてた君に感動しちゃった」「また、山においでよ」
「山に捨てちゃいけないものは? ゴミと・・命」というクイズなど、
多くのメモはしたけれど、私は敢えてこの台詞を取りあげた。
「お前みたいな奴をなんていうか知ってるか?・・アマチュアだ」
その前に、こんなシーンが展開されている。
長澤まさみさん扮する新人救助隊員の椎名久美が、
遭難者と遭遇し、自分で助けたいと無線で指示を仰ぐ。
そんな時、無情にも上司は彼女に指示を出す。
「お前には、まだ無理だ。そこは訓練場じゃない 命令を守れ」と。
それでも助けたいと、自分の気持ちを優先した彼女に、厳しい言葉が続く。
「聞こえなかったか? 命令だ。
休暇中だろうか、なんだろうが、プロとして、無責任な行動は慎め」
それでも「プロだから、見過ごすことはできないんです」と言い放つ、
緊迫したシーンであったが、自分勝手な行動をした彼女に対して、
のちに救助に向かったヘリコプターの操縦士が、彼女に諭す。
「お前みたいな奴をなんていうか知ってるか?・・アマチュアだ」
自分の感情だけで行動する奴は、見た目にはカッコいいけれど、
冷静さに掛けた判断では、結果は最悪状態を生むことになる。
さらに大きな二次被害を生むことになることも考えず、
自分の思い込みの「正義」だけで突っ走るのは、アマチュアだと、
プロ意識を主張する彼女に言い切るシーンに、私は感動した。
どんな仕事でも「プロ意識」が邪魔になることも多々ある。
もう一度、誰のための行動なのか、を再認識して判断基準としたい。
「お前みたいに『プロ』を口にするだけで、冷静な判断ができない人は多い。
それは「アマチュア」だと言い切る、ヘリコプターの操縦士のプロ意識、
ストーリーと無関係かもしけないけれど、大切なことだと、私は思う。
最近、こういう台詞で、後輩たちを指導する先輩が減った。
是非復活して欲しい、先輩・後輩、上司・部下たちの人間関係である。
がんばりました。
マンガの映画化ということで
やっぱり、原作ファンや映画ファン…イロイロ分かれると思います。
とにかく、美しい景色には脱帽です。
山に行きたくなりますもん。
レジャー、軽い気持ちでトレッキングする方が
本当に、最近は多いので、そういう意味で、世の中に注意をうながす作品にはなってるかなと。
ノースフェイスや、コロンビア、モンベルと
人気トレッキングメーカーのウェアやアウターが
たくさん出てくるのを、チェックするのも楽しい。
俳優陣も、役づくりにおいては、かなり頑張ったのだろう。
長澤まさみは、女優人生を懸けた作品とも言っていたぐらいだ。
ただ、CGが、すべてを台なしにしてしまっている。
映画《SP》《海猿》も、そうだったが…
快晴の日にヘリコプターを飛ばして撮影して
CGで、吹雪を描いていると思うのだが…
残念すぎるぐらいに…わかってしまう。
まったく、ヘリコプターが揺れてないし、ロープにぶらさがってる
長澤まさみも、まったく風に流されていない。
どーゆーこっちゃ。
俳優陣の頑張りと、山の美しさを、
スタッフが台なしにしている…。
日本映画は、最近、こういった作品が多すぎるのが、残念でならない。
景色の綺麗な純粋になれる作品
主人公の三歩(小栗旬)は友人を亡くし
長澤まさみ演じる椎名久美は父を山で亡くしている
山で大切な者を亡くした若者2人が
つらい過去を乗り越え
それでも山に登り
山での事故に必死に立ち向かい遭難者などを救助するストーリー
話の展開はすごく想像通りの展開で先は読めてしまうけれど
山での知らなかったことがたくさんあり
自然の怖さや
実際の救助してくれる方の大変さがわかりました
また
自分が苦しいときに力になるお話だと思います
個人的に
山の景色がとても綺麗だと思いました
作り手は、本気である
片山修監督が、小栗旬、長澤まさみを主演に迎えて描く、人間ドラマ。
小栗、長澤という二大スターを起用した娯楽映画にしては、非常に骨太の作りとなっている。その姿勢が特に強く打ち出されているのは、息絶えた遺体を、崖から投げ出す一幕。
観客の涙を誘いたいのならば、スローモーションや叫びを持ち込んでくるものだが、本作はそうはいかない。「ごめんね」の一言を加えた後は、まるで物を投げるかの如くポーンと落とす。音も無く、遺体は落下していく。これは、実は結構珍しい。ここで、観客は確信する。
「ああ・・・本気だな」
日本アルプスに実際に登山し、撮影に成功した壮大な雪山の風景。ここに観客は安心の一息を付くことが出来るが、物語を貫くのは仰々しい音楽を極力抑え込み、リアリティにこだわる堅実な姿勢。佐々木蔵之介、渡部篤郎といった確かな演技力をもつ役者陣をメインに置いたのも、納得の人選である。
熱く、大らかな優しさで人間を包み込む魅力を打ち出す小栗の確かな役作り。柔らかな中に、同世代の多くの女優が持ち得ない凛とした気高さ、張りのある芯の強さを本作でもしっかりと発揮する長澤の味わい。場数を踏んでしっかりと、自らの持ち味を作ってきた主演を的確に使い、その場限りの感動のみがある子供だましでは終わらせたくない、作り手の覚悟と意欲が観客を惹きつける。
こういった人間描写に溢れ、物語を無駄なく、重厚に仕上げる作品が高い評価を集めているのは、心から嬉しい。日本映画界の未来を暗示するように、物語に描かれる空はスコーンと、眩しく、青々と輝いている。
期待して観たかったけど・・・
邦画って観ない私ですが、
天地人の小栗旬と、涙そうそうの長澤まさみが好きなので
劇場にいってきました
三歩が小さい子供の父親を救助して前後は
マジで泣けたよ
私も同じくらいの子供がいるので重ね合わせてしまいました
好きなら学ぶこと。
原作はもちろん^^;読んでないので、この三歩という人物がどんな
行動をとるのか、ホントにこんな喋り方をするのか?とか、いつも
予告を観ながら思っていたのだが、予想したより遙かに良かった。
山屋、といわれる人々には多分ツッコミ所が満載なんだろうけど^^;
私は行くならもっぱら海!だったので、山には全く興味がなかった。
スキーもしないし、登山にも興味がない^^;ただ子供時代は、遠足や
夏期キャンプなどでしょっちゅう登山させられていた(爆)気がする。
だからトラウマになっちゃったのかしら…やや情けない…
しかしこの歳になると(爆)美しい山の景色とかはいいなぁ~と思う。
結局見る、だけなんだけど。。あ、あと温泉かしらv
おそらく原作は漫画なんだろうとすぐに分かる。そんな展開と作り。
おおよその展開は読めるし、出てくるキャラクターも想像どおりで、
これといって目新しさは感じない。新人と遭難者が喚き散らすのも、
あぁ~やっぱりこうきたかという感じで本当に定石通りに展開する。
…が。
やはり遭難。の実態を知らない自分にとっては衝撃事実も多かった。
昨年だったか、いま流行の登山ブームに乗ってお年寄りたちが登山、
ガイドの指示に従って歩くも天候を見誤り遭難…そのまま帰らぬ人に。
そんな事故が随分相次いだ。新参記者が服装を誤り、ガイドの指示に
従わず無理やり山に入りそのまま遭難…などという事故もあった。
なんだかその度に腹が立ったものだ。一体自然を何だと思っている?
私は海派だった、と書いたがそれは友人がサーファーだったからで、
(私はといえば、いつも見物人。やる気もなかったんですが^^;)
サーファー勢もとにかく一年中海に行きたがる(爆)ので危険が沢山。
台風の前なんかバカみたいに大騒ぎするので急いで止めたものだ。
…遭難したらどうするの?の問いに、もし捜索ヘリを飛ばせば○○万、
海難救助隊が出れば○○万と聞かされ、だから捜索しなくていいよ~v
って、お前正気か!?と思える返事をもらった記憶がある。ホントにx
でも事故の恐ろしさは本人が語るより、とてもよく心得ていたものだ。
まったく怪我をしないことはあり得ないし、天候を見誤ることもある。
だけど危険を推して行動して「吉」と出るケースなどまずないのである。
初めて山に登るなら、どんだけ危険か自分で熟知しておけ!である。
今作でも語られる「撤退する勇気」は自然を前にしたら当たり前なのだ。
さて、感想が横道にそれてしまったけど^^;
そういう自然に対する脅威が事細かく描かれ、遭難死に対する扱いも
とてもリアル。ああいう仕事をしている人達は常にあんな現場を見て
救えなかった死者を目の当たりにしているんだ、、と思うと心が痛む。
しかし三歩の、それでもまた山においでよ!という言葉には救われる。
危険と隣り合わせとはいえ、ルールを守り山を満喫することは大賛成。
好きなことをムリに止めることなどないし、経験を積まなければその
危険を回避する方法も学べない。だからああして山のプロがいるのだ。
新人の久美がそうしたように、プロからたくさん学べばいい、と思った。
後半の原作にはない(らしい)やたらドラマチックな展開はさておき^^;
山岳救助隊の日常がよく分かる作り、更に三歩のような山のプロには
ある種の「勘」のようなものが発達し、寸でのところで救助ができる?
こともあり得ないことではないと感じた。とにかく景色は素晴らしい!
高所恐怖症(私も同じ!わっかる~!)なのに、よくあんなところまで
登ってコーヒーなんぞ(爆)飲めたものだ、と尊敬に値する小栗旬である。
皆さん、ロケお疲れさまでした。
(山に捨てちゃいけないもの、ゴミと命。あと、ペットも絶対にダメっ!)
山岳版の海猿
ひとことで言えば、山岳版の海猿ですね。
山岳救助をテーマに話を作るとしたら普通こうなるだろうというストーリーで、特にひねりがあるわけではありません。
でもまあ、命の現場なので、それなりのドラマにはなっていたと思います。
小栗旬演じる三歩のキャラクターですが、シーンによって、少年のように屈託がなく(若干おつむが足りないように…)見えたり、最高の山岳技術と信念を持ったプロフェッショナルに見えたり、ちょっと定まっていない印象でした。もともそそういう人物像なのでしょうが、何か引っかかりました。
それにしても、やっぱり壮大な山の景色は絵になります。山頂に一人立つ小栗旬を空撮の超望遠からグーッと引いていくカットは、それだけで山という存在の大きさや美しさや恐ろしさを伝える説得力があります。
ストーリーの合間に入る様々な山の表情に、★一つオマケです。
全22件中、1~20件目を表示