「うまくまとめた」あしたのジョー aceさんの映画レビュー(感想・評価)
うまくまとめた
スポーツ物はそれらしく見せるのがキモ。
とくにボクシングは減量で絞り切った生身の体を見せなければいけない。
主人公二人ともボクサー体型になっていた。
伊勢谷=力石はリーチの長さまでバッチリ。
ストーリーも少年院での豚走事件やマンモス西のエピソードなどをきって、
矢吹と力石にフォーカスをしぼりこんでうまくまとめていた。
力石が減量中のシャドーでなにげにアッパーを練習していたのは、
矢吹との対戦の伏線になっていてよかった。
力石が過酷な減量中、水を求めてさまようシーンでは、水道から落ちる水の滴をいれてほしかった。原作では力石が滴の音で惑わされると、おぼろげに記憶している。
矢吹はケンカボクシングだから相手に打たれて、自分の打ち込む間合いを把握する。だけどあんなに打たれたらパンチドランカーになって、たこレ~ス(たこ八郎のギャグ)になっちゃう。
パンチで顔がゆがむシーンはCGでちょいオーバーになっていたが、
実際の試合をスローでみてもほぼあんな感じだから映画ではちょうどいいかも。
ラストで矢吹が力石のアッパーでぶっ飛ぶシーンは原作通り、と思う。
監督もあれが完璧と考えたのだろう。実写でみてもやはり完璧だ。
エンドロールで後ろの女性(20才位)が「良かった」とささやいた。
おれも「良かった」とささやいた。心の中で。
アドレナリンが出まくっていたおかげで映画を観た後のジムのランニングが楽だった。
映画の力はアドレナ(あなどれな)い。(ジョー小泉的タジャレ)
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