ブライト・スター いちばん美しい恋の詩(うた)のレビュー・感想・評価
全4件を表示
詩歌が生活の中に息づくこと
詩を介して結び合う二人。
歌い交わして想いを伝える。
洋画にはしばしポエムが登場しますね。
この映画ではキーツ。
レビューにも書きましたが「ミリオンダラー・ベイビー」にはイエーツ。
詩集を買って読んでみたこともあるのですが、ピンとこないし、なんと言っても覚えられない。
自分の才能の無さに劣等感しきりでした。
でも我々には「五·七·五·七·七」がありました。英国人には英国人の血となった英文詩の韻律があり、私たちには1500年の時を経て日本人の骨肉となった五七五がある。
それで良いし、それが良いのです。
あの山上億良に絶品の恋歌があります
=彦星と織姫=
彦星は織女(たなばたつめ)と天地(あめつち)の 別れし時よ いなむしろ 川に向かい立ち思う空
安けなくに嘆く空
安けなくに青波に
望みは絶えぬ白雲に 涙は尽きぬ
かくの身や息尽きおらむ
かくの身や恋つつあらむ
さ丹(に=赤)塗りの小舟もがも
玉巻きの真櫂もがも
朝凪ぎに い掻き渡り
夕潮に い漕ぎ渡り
久方の天の川原に天飛ぶや
領巾片(ひれかた=柔らかい布地) 敷き
真玉手の玉手差し交え
あまた夜も居寝て しかも秋にあらずとも
風・雲は二つの岸に通えども
我が遠妻の言ぞ通わぬ
小石(つぶて)にも投げ越しすべき 天の川
隔てればかも あまた術(すべ)なき
(奈良時代の歌人山上億良の七夕の情歌、
「久々にたどり着いた天の川の川原で手と手を絡めてひしと抱き合い、秋の夜長でもないのに毎晩夜通しセックスしたい」って!?
億良ナイス。笑)
====================
僕も作ってみました
甲斐路では けぶる雨さへ桃の色
桜花 まなざしふわり君の肩
勿忘と 君告ぐれども青き恋
(わすれな)
籠解きて野に放ちたる山鳩は
安曇の山に水や飲むらん
鳥の音遠く聞いて偲わな
鳥の音遠く聞いて偲わな
きりん、恋の歌。そして失恋の歌。
万葉集ブーム。
言葉を紡ぐキーツと、愛を刺すファニー。
イギリス人俳優による源語でのシェイクスピア劇を観ると、セリフの一つ一つがいかに韻を踏んでいるかがよく判る。このことからもイギリス人が「言葉の韻」をとても大切にしていることが解る。シェイクスピアと同じようにイギリス人が日常、慣れ親しんでいるのが「詩」だ。いくつかの詩をそらんじており、会話にのぼることも多いらしい。日本とはずいぶんの差を感じる。日本における散文詩の歴史は浅いが、例えば短歌や俳句に置き換えてみればどうだろう?授業でいくらか習ったことがあるので、有名な歌の一句二句は覚えていることもあるが、日常の会話でこれらが口の端にのぼることはまず無い。タイトルの『ブライト・スター』とは、イギリスで最も愛されているロマン派の詩人の一人、ジョン・キーツが愛する人に捧げた詩だ。この美しい詩は、日本語訳で読んでもやはりピンとこない。日本人である我々が、イギリスの詩の心を理解するのは無理としても、詩人の人生を垣間見ることは許されるだろう。
死後に作品が評価された不遇の若き詩人の恋。こう聞いただけで何だがロマンティックだ。キーツが唯一愛した女性ファニー。物語は彼女の視点から描かれる。彼女は『ピアノ・レッスン』のエイダのような情熱的な女性とは少し違う。針仕事が好きな大人しい少女だ。そんな少女が恋をして変わっていく過程が、美しいイギリスの自然の移り変わりと共に描かれていく。手製のドレスは、華美な装飾を付けた浮ついたものから、落ち着いたものへと変わっていき、それと同時に彼女は大人になっていく。しかし彼女の本当の「強さ」が現れるのは愛する人を失った時。そして彼女は喪服を縫う。かつて、弟の死を悼むキーツに贈った枕カバーのように一針一針に想いを込めて。言葉を紡ぐキーツと、愛を刺すファニー。カンピオン作品にしては激しさが少なく、物足りなさは否めないが、これは静謐な愛の物語だ。
切なく美しい
ステキな映画でした。
良い映画って、最初のシーンでわかるんですよね~。
この映画のファーストシーン、とってもとっても美しいです。
それ観るだけで、もうこの映画観て良かったと思いました。
若さゆえの恋は盲目的なところもあるのですが、その分純粋さ満載です。
もどかしくもあり、せつなくもあり。
ジョン・キーツのお話です。
こういうのを観ると、英語もっと勉強しておくんだった・・・と後悔。
でも、すぐ忘れちゃうんだけど。
キーツの詩が最初から最後まで満載なのですが、韻とかそういうのがわからないから。
アタシの語学力では詩の雰囲気を感じ取れないのが残念。
キーツ、よんだことありませんでした。
買いに行こうと思いました。
ファッションも可愛いです~。
1人で浸っても良いかな~と、も一回観に行こうと思いました。
全4件を表示