「キャッチボールの約束」きみがくれた未来 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
キャッチボールの約束
総合:65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
事故が起きて助けられなかった大切な弟がいたら、兄としては悲しみにくれて過去に囚われ前に進めなくなるのはわかる。しかしこの作品では死んだ弟が幽霊になって登場し、生前に約束した時間に五年間毎日キャッチボールをすることを求めてくる。
なんという具体的な過去への囚われかただろうか。時間に遅れたりすると駄々をこねるし、心の傷の象徴というよりも、生きている兄を存在しない自分のために縛り付けるだけの我侭ほうだいの子供に思えてイラっとした。2人の兄弟としての関係とその演技はいいんだけどね、兄のほうが約束に囚われるのならば仕方ないが、弟から求めると死んでからしつこいように見える。
話全体としてはよくある軽小説そのままといったところで、死人と会話が出来る本人の能力や生かされた意味とか分り辛かったりありきたりだったりする。反面、田舎の港町の静けさや音楽の使い方を合わせた雰囲気作りは気に入った。
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