「古過ぎていい感じ」幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
古過ぎていい感じ
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女にフラれてナンパしに来た武田鉄矢、失恋旅行に来た桃井かおり、
謎のおっさん高倉健が北海道で出会い、行動を共にする。
前半はしょーもない男の武田が桃井にいやらしい事をしようとしたり、
2人の微妙な関係がコメディタッチで描かれるが、後半急に変わる。
高倉は前科者で、網走刑務所から出て来たところと判明する。
で、獄中離婚したが、出所の際に元妻に手紙を送っていた。
また自分とやり直す気があるなら、黄色いハンカチをかけておくようにと。
でももう再婚してるだろうし、見に行くのも怖い高倉は尻込み。
そこを桃井が激励し、強引に行く。するとハンカチかかりまくり。
良かったねってことで終了。
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桃井っていい女優だなと改めて思った。
武田と桃井が美男美女じゃ成り立たんかった映画かな。
とにかく武田はしょーもない。
今もいるんだろうけど、昭和の頃はこういうのがよくいたなあ。
その対照として、高倉はカッコよく描かれていた・・・はず。
でも平成の今見て見ると、高倉もたいがいカッコ悪い。
妻が流産してヤケクソになってるのも現代的に見ればカッコ悪いし、
勝てて当然のケンカを売って、チンピラを殺してしまうってのもww
ハンカチ上がってるはずないし夕張に戻るのが怖いってのはわかるが、
桃井に説得されて見に行く時の感じがまた最高にダサい。
アンタが嫌なら私が見に行く!とか言われてタジタジなってもてるし、
家に着いても目をつぶって一切のものを見ようとしない高倉。
子供か!多分当時はこの純粋な不器用さがカッコよかったんやろうなww
しかしこんだけ古いとそういった事も許せてしまう。
桃井の存在により全体にリズムが出てるというか、雰囲気が良い。
そのせいで何となく見入ってしまう
こういうのが映画たるものなんじゃないのかなあ。
最近の邦画はTVドラマと同じようなものが多い。
こういう壮大がないと言うか、言葉では言い表しにくいが。
ア○ルフィとかh○roとか、ただ遠出すればいいってもんじゃないよ。