劇場公開日 2010年4月10日

「タケテツのポテンシャルを見抜いた山田洋次」幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ wutangさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タケテツのポテンシャルを見抜いた山田洋次

2023年3月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

タケテツファンなのでちょっと冷静な採点はできないが、後に彼が役者として発揮する全てがこの映画に詰まっていたように感じられ、山田洋次の眼力に感服した。

コメディを演じるも、そのセリフや動きもさることながら、それ以上にメタ的に「それを演じてる僕、面白いでしょ?」感がうざくて笑えてしまう、刑事物語に顕著なタケテツコメディ。

女に振られるのも似合うし、次の女を口説くのが下手なのもよく似合う、「101回目」でも全く同じ構造を見せたタケテツシナリオ。

時代の現れでもあろうが、北海道の人々をことある度に百姓呼ばわりしたり、女性に襲いかかった挙句「俺だって処女じゃないよ!」という、暴言とイミフでお馴染みのタケテツサイコパス。

これらは、後にミュージシャンではなく役者として名を上げていくタケテツの大枠の要素がほぼ揃っているように思える。
海援隊のボーカルにこれをやらせてハマると見抜いた山田洋次の眼力は一体どうなっているのか。天才の所業に頭が下がる思いであった。

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wutang