「タイトルなし」幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ ソルトンさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
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昔から気になっていたタイトル。少し前に放送された「ガキの使いやあらへんで!」の「遠藤VS陣内 真の大根役者頂上決戦」で2人が演技バトルするテーマ作品として扱われていたのを切っ掛けに観る事とした。古い作品でもある事から、結末や粗筋は何となく知っている状態で鑑賞。
前半はコメディ色強めで観る人によってはイラっとする事が多くなる作品かもしれない。自分は桃井かおりさんが自動車を暴走させるシーンがキツかった。ただ、どこか影のある男の高倉健さんや、時々差し込まれる健さん、倍賞千恵子さんとの短い馴れ初めのシーンが結末への期待を膨らませてくれる。
中盤、高倉健さんの過去が旅の御供達に知られた辺りから作品の雰囲気が変わってくる。コメディ色は薄れ、健さんの過去が明らかになっていくが期待してた物とは少し違っていた。顔見知りの警察が健さんの事を凄く気に掛けてくれていたから、どんな理由で人を殺めてしまったのだろうと気になっていたが、ただムシャクシャして喧嘩相手の頭を地面に何度も叩きつけたという、とんでもない理由。ついさっき、たこ八郎さんの頭を車のボンネットに何度も叩きつけていたが止めが入らなけりゃ、とことんやっていたのかと思うと恐ろしい。刑務所で離婚話を持ち掛ける健さん、気持ちは分るが自分勝手な言葉に千恵子さんが気の毒で涙が出た。
有名なラストは風に揺れる大量の黄色いハンカチから千恵子さんの感情が伝わってきて良かったが、家の前まで来ているにも関わらずハンカチを見ようとしない健さんの姿には幻滅するしかなかった。
普段、洋画を観る事が多いからか自動車が走る車線に違和感が有って仕方がなかった。日本人なのに。運転だってするのに。
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