「筋肉同窓会、毎年開催。」エクスペンダブルズ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
筋肉同窓会、毎年開催。
もう作らない。もう出ない。といいながらやめないのは、
イーストウッド卿とこのヒトくらいだと思うのだが^^;
作れば必ずヒットするのだから、さすがに偉いと思う。
彼らが映画を作らなくなったら、今の映画界じゃ潰れそう。
せっかくだから息が止まるまで^^;現場にいてもらいたい。
こういう映画狂がいるおかげで、映画人生が豊かになる。
ハイテク時代にあくまでローテクにこだわったスタローン映画。
筋肉バリバリのアクションが連打されるが、ホントそれだけの^^;
脚本の中身までローテクにこだわり抜いた?快(怪)作だった。
自らを消耗品と名乗る…という触れ込みだったけど、誰ひとり
消耗品になっていないのもご愛嬌で、スタローンの、筋肉ある
者みな兄弟!という精神にのっとり、皆楽しそうに暴れている。
懐かしい顔、筋肉王者、とにかくオールスター(ではないけど)
大同窓会&筋肉大会、ついでに入れ墨も見てね♪という感じ。
テンコ盛りなのは顔ぶれとアクションだけなので、本筋は忘れ、
鍛え抜かれた肉体が躍るのを満喫するのみ、それしかない。
感想といっても、、出演メンバーがこのヒトだった^^;くらいしか
書きようがないんだけど、やはりシュワとブルースとスタローン
三者同画面語り合いシーン、だろうか。これがウリだったしね。
この場面に感銘をうけるのは(私もそう)彼らをリアル観してきた
うちらの世代になるのかな~と思うんだけど、長い年月を経て、
やっとこんな場面に出くわすことができたというのは(存命中に)
あー映画を観てきて良かった♪と思うのだ。たとえこのシーンが
客寄せパンダでもいい!(爆)あのセリフが出るのかと期待しつつ、
スタローンが言い放つ台詞にほくそ笑むことができれば、一応
今作を最後まで観られるかな、と思う。短いけどね、この場面。
ただこの台詞にも感じられるように、スタローンって人が差別を
跳ね除けて邁進してきた努力家だという点が、なんかいちいち
場面の中に盛り込まれているのを凄く感じた。言っちゃいけない
差別用語、みたいな?^^;例えばJ・リーのことをやたらチビ、チビ
とコケにした言い方をするのだが、彼が肉体的に大きさでは劣る
D・ラングレンと互角に闘えないのはお前が小さいからだ、と言い
(しかし彼は見事に大スターに成長してる)昔アジア系がスターに
なれなかった、その時代を思い出させる。自分が移民出身だから
どんなに良い脚本を書いても相手にして貰えなかった辛い時代に
絶対諦めない姿勢で臨んだスタローンが、その頃を思い出して
俺らは塗り替えてやったよな!と肩をたたき合っているかのよう。
一度は落魄れてどうしようもなくなったM・ロークにも、再び
脚光が当たり始めた昨今、彼には劇中で過去を語らせ、演技派
としての見せ場を設けている。こういった箇所が他のキャスト達
すべてに設けられており、スタローンの心幅の広さを改めて思う。
特にラングレンとのやりとりには(ロッキー時代の彼らを思い出し)
あ~いいシーン設けてやってるじゃないか、ちきしょう!なんて^^;
だからつまり、、本編と関係ないところではいちいち感動できる。
こうなったら本作は…
映画という枠を取り払い(オイ!)毎年恒例の筋肉同窓会という
スタンスで、開催されてはいかがなものか、と思うのである。
来年はまた、すんごい筋肉オヤジが見れるぞー!みたいな^^;
で、取り纏め幹事&監督は命の限りスタローン先生にお任せし、
来年はちょっと…脚本には才ある弟子を入れてはどうでしょう?
あ、大きなお世話でしたか^^;
(ステイサム後頭部越しの飛行シーンが凄い!彼はほぼ主役v)