劇場公開日 2010年7月3日

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「一人の「人間」として全ての人に見てほしい」ザ・コーヴ rottea7さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0一人の「人間」として全ての人に見てほしい

2010年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「日本人」の視点で見るのではなく、一人の
「人間」として全ての人に見てほしい映画です。

「日本の文化がバッシングされている」と反日の一言で片付けて
しまうのは事実を背ける事と同じ。一方的な押し付けだという声も
多いこの作品ですが、私には最後まで観る者に意見を委ねた作品と
して感じられました。それは映画の構造にも表れていて、この作品の
大半は自分たちを被写体にするセルフ・ドキュメンタリーという形を
とっています。自分たちとイルカ漁を行う漁師たちを対比させるような
善悪二元的なものではなく、この映画から伝わってくるのは
 イルカ漁を取り巻く現実を伝えたい、というとてもシンプルなものでした。

この映画は日本の問題だけに焦点をあてたものではなく、イルカ(動物)を
取り巻く全体の問題として捉えるべきではないか?と思えてなりません。
日本がクローズアップされただけであって問題は世界共通のはず。
(映画の中でも大きく言及されている水族館やイルカショーは全ての
人間が考えなければならない問題のひとつ)

イルカに的を絞った映画だけに、イルカという種の保護ばかりに目を
向けがちですが、動物の利用に疑問を投げかける姿勢は、人間として
決して間違っていないと私は思います。(生きていく上で犠牲は避けられない。
だからそれで全て良い、という0か100かの思考では何も変わらないし、
考えることをはじめから放棄しているのと同じです)

動物を娯楽や食用として利用するのが当たり前という世の中、イルカ
に限らず 必要以上に動物を苦しめてはいないか? 立ち返る必要性を
強く感じさせられました。

私は、この映画を家族みんなで見れて良かったと心から思います。

※ヤフーの方のレビューが荒れていて酷く、レビューが原因でこの映画
を観る人が限られるのは悲しいことなのでこちらにも投稿しました。

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rottea7