「やっぱり映画って、演出やキャスティングや脚本が大事」夜明けの街で 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり映画って、演出やキャスティングや脚本が大事
東野圭吾の小説の映画化。
大手建設会社の課長・渡部は、派遣社員の秋葉と不倫の恋に落ちる。やがて秋葉は過去に自身の周りで起きた殺人事件の事を告白し…。
見てまず思ったのは、同じ東野圭吾原作の「容疑者Xの献身」や「真夏の方程式」と、どうしてこうも違うんだろう??
まあ、話も題材も別なんだから、違うのは当たり前なのだけど。
2時間、特に盛り上がる事もなく、ダラダラと退屈。
一応サスペンス的な要素もあるが、ほとんど重みになっておらず、本当にただの不倫話。
不倫話でも例えば「失楽園」のように見入ってしまう作品もあるのに、ちっともそんな魅力が無い。
ラブシーンもあるが、全く官能的に感じないのも致命的。
これは明らかに、監督や脚本家のセンスが悪い。若松監督は「沈まぬ太陽」での演出が良かっただけに…。
深田恭子はそこまで悪くはなかったかな…? 男を翻弄する悪女ってイメージじゃないけど、男を魅了する小悪魔ってイメージで見れば、それなりにマシ。
岸谷五朗はミスキャストでは…? あんまり現実味の無い作品なんだから、そこは割り切って二枚目俳優を起用した方が良かったかも。(岸谷サン、失礼!)
唯一良かった点は、岸谷の妻役の木村多江。
良妻賢母の鑑だが、その笑顔の下には…!
日本一不幸な役が似合う女優と言われてるけど、どっこい、器用な女優である。
東野圭吾映画の中では、間違いなく残念な方。
やっぱり映画って、演出やキャスティングや脚本が大事だなぁ…と改めて再確認。
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