「品川ヒロシの映画からヤンキーとお笑いを引いたら何が残るんだろう?」漫才ギャング 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
品川ヒロシの映画からヤンキーとお笑いを引いたら何が残るんだろう?
「ドロップ」に続く品川ヒロシの監督第2作。
突然相方から解散を告げられたお笑い芸人の黒沢。
トラブルばかり起こすヤンキーの鬼塚。
たまたま留置場で知り合った2人は漫才コンビを組むが…。
品川にとっては“ヤンキー”と“漫才”というお得意のジャンルの組み合わせで本領発揮…と言いたい所だけど、果たして品川には監督の才はあるのかな?
ほとんどノリで映画を撮っているようにしか思えず、それを証明するようにストーリーは平凡で、これと言って何も残らない。
出演者は“お友達感覚”でお笑い芸人が集い、友情、夢、挫折、成長…青春物語のお決まりのパターンを並べ、サービスのようにヤンキー同士のアクションと漫画チックな笑いを織り込む、ステレオタイプの映画。それなりに楽しめはしたが…。
佐藤隆太と上地雄輔は好演。
2人の本格的な漫才シーンと軽快なやり取りは好感触。
映画はこの2人に随分助けられている。
北野武はお得意の“やくざ”を扱っても独自の美学を貫き、松本人志はシュールな設定で意表を付くが、品川は一定のジャンルから離れた時何が残るか?
品川ヒロシ監督の先行きは…微妙。
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