「馬鹿馬鹿しいほど真面目でお馬鹿な映画」アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
馬鹿馬鹿しいほど真面目でお馬鹿な映画
馬鹿馬鹿しいほど真面目でお馬鹿な映画だ。
コメディでありながら、スタントは大掛かりで、その辺のアクション映画を蹴散らしてしまうほどの勢いだ。
刑事の仕事と私生活を大真面目に描いているのだが、台詞とギャグがぶっ飛んでいて、その落差を楽しむ映画だ。
この落差を生んだのは言うまでもなく、ウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグの主演コンビ。
フェレルはドタバタせず、じっとデスクワークを楽しむ刑事で、これが逆作用で笑いを誘う。本物のアクションスターのウォールバーグがアクションに走らないように制御するかのような役回りだ。
対するウォールバーグは、前半はアクション封印、相棒のカミさんに横恋慕するなど端々にツッコミを入れ、くすくす笑いを取る。
フェレルが真面目な刑事を演じれば演じるほど可笑しく、ウォルバーグがアツくなればなるほど空回りするさまが笑える構図だ。
二人の間に入るフェレルの妻役エヴァ・メンデスが破廉恥な台詞の連発で、これまた笑える。
復活してきたアメリカの自動車産業。プリウスやスバルに毒づき、ボディを弾丸で穴ポコだらけにしてみせたものの、カーアクションの花形になるだけのポテンシャルを発揮させる。映画市場となる日米双方にいい顔したか? なんて勘ぐると、これもまたギャグなのだと納得。
悪役と事件の背景はしょぼいが、溜まったものを吐き出すような後半のアクションは面白い。
冒頭のサミュエル・L・ジャクソンとドウェイン・ジョンソンによるあり得ないアクションにも注目。
パブでのご乱行をパノラマ処理した静止画が3Dのように立体的で、大きなスクリーンで観たなら、もっと楽しかったことだろう。
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