「やたらとスケールのでかい爆笑コント」ゴーストバスターズ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
やたらとスケールのでかい爆笑コント
鑑賞前の軽い不安。84年オリジナルを果たして超えられるのか?続編ではなくリブートにしちゃって大丈夫なのか?と、まあ何の映画のリブートに対しても若干はそう思っちゃいますよね。オリジナルが好きであればあるほど。憂いという感覚にも近いかもしれない。まあ鑑賞後は、そういう思考は根こそぎ取っ払われておりましたけど。
めちゃくちゃ面白かったです。「面白かった」しか感想が出てこないくらい、面白かった。以上でレビューを終えてもいいくらいですよ。いやあこれぞエンターテインメントでしょうよと。うん。
えーと、何でしょうね。例えるなら「めちゃめちゃに金をかけた壮大な爆笑コントを見させられている」という感じですか。
小さいギャグの小競り合いから始まって、クスクス笑ってたのが段々とアクセルの踏み込みが強まり、ノンストップなギャグの応酬へと発展を遂げ、遂には劇場が爆笑の渦に巻き込まれる!的な?的な。
メインメンバーの四人は勿論笑わせてくれるんですけど、最高なのが受付係ケビンくん役のクリス・ヘムズワースですよ。まじ最高ですから。あのマイティ・ソーがガチなバカの役をやるという。言うことやることいちいちバカ。彼が出てくる度にどんなバカをやってくれるのか期待してしまう(彼の為にこの映画を観てもいいぐらい)。
そして、その落差というか、スクリーンに映し出されるゴースト達はオーラに包まれ、おぞましく、オリジナル版を踏襲しつつもCGで更に造形に磨きがかかっており、この化け物達を相手にちゃんと戦えるのか?いやいやつかさっきからよく戦ってるよな?という、やってることと彼女らのノリが不一致過ぎて、そのズレが特有のリズムを作ってて、この映画をこの映画たらしめてるんだなあと。
後半のスケールのでかさは笑いとゴージャス感にまみれて、もうお腹いっぱいで。こんなに楽しい時間があってもいいの?というぐらいに笑って。劇場内も終始笑い声が絶えなかったですから。
古参ファンは怒るかもしれませんけど、オリジナルを超えた、と言い切っちゃっても過言じゃないかもしれませんよ?
はー、幸せです。