「現代っ子」ソーシャル・ネットワーク tom-tomさんの映画レビュー(感想・評価)
現代っ子
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そもそも論として、生存中の人物のごく最近の事象について、さも真実であるかのようにドラマ化すること自体いかがなものかという気がする。
しかも、一方当事者へのインタビューのみで、客観性には大いに疑問があるのに。
そういったリアルを騙った胡散臭さを抜きにして、単純に物語だけを見ると、サクセスストーリーと仲間割れというありがちな内容。
とはいえ、現代的な特徴が加味されていて、成功に至るプロセスが急過ぎで、泥臭さが見えない。
そのためか、さほど世間に揉まれず、大人になりきれないままで巨万の富だけ手にすることになり、その後の確執がとても子供っぽい(怒って口座凍結→反発して会社から排除など)。
こういった傾向は、メイン2人に限らず、ショーンや金持ちの双子などの他の登場人物も同様で、これほどの巨額な紛争でありながら、とても「軽い」印象になっている。
敢えて、そういう風に「現代的」に描いているのだろうから、あのやたらと早いセリフ回しも含めて、上手い演出なのだろう。
もう一点、ネットワークツールを創設しながら、本人は彼女も友人も失うという結末は、ある意味ネット社会への皮肉か。
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