劇場公開日 2011年1月15日

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「天才も人間」ソーシャル・ネットワーク オイラさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0天才も人間

2011年1月16日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

興奮

ハーバード大学に通うモテないオタクの天才くんが、
世界最大のSNS『Facebook』の創設者となって、得たモノ失ったモノは…?

実在も実在、まだまだ現役26歳の億万長者の姿を描いた、ほぼまっさらノンフィクションの作品。

たった7年前の、いち個人の事を映画にしちゃうなんてホットだわね〜!奥さん!

…とはいってみたものの、

主人公のマーク・ザッカーバーグなんて人を全く知らなければ、『Facebook』って?えへッ?

っていうくらい、何にも解らないオイラ。

ただでさえ、コンピューターやら経済やら全く疎いもんだから、

興味のある人の『ドップリ感』と比べたら、オイラはきっと20%くらいのもんだったろうな。

でもね、面白かったんだよね。
青春映画っていえるかな?そんな視点で。

自分の才能にこの上ない自信を持ちながら、それ以外には自信を持てない自分にも気付いている。

でもそれを認めたくないから、ますます自分の世界に没頭していく…

お金や名声を求めるワケではなく、
ただ、自分の才能をもっともっとカタチに表す事、
そうして生み出した物が認められて成長していく事だけに、
悦びを感じるようになっていく…

それを満たしてくれる、ビジネス相手のオトナ達との関わり…

そんな興奮の中、彼の胸の奥には何かどんよりとした虚しさが常にまとわりついていたんではないかな?

とか、

親友を傷付け裏切る結果になった事に対しても、申し訳なく思う気持ちはあっても、

自分の思いや考えをどう表現したらいいのか『正解』が出てこない、コンピューター相手なら完璧な『正解』を出せるのに…

決してそれを口にはしないけど、自分には『大事なものが欠けている』って感じ始めた、

けどやっぱり、自分の否を認められない弱さから、更に自分の才能で武装を固めていく…

彼の中にあった葛藤は?
脳みそとココロのどちらに、より重くのしかかってきたんだろう?

なんて考えてみたりしてね。

それでもって、主人公マークを演じたジェシー・アイゼンバーグって俳優さん!

これまでじっくり見たことがなくて、そのお陰で無駄にイメージがついていなかったからもあるんだろうけど、
ぴったしハマり役だと思いましたのコトよ!

理屈屋さんで傲慢でイケスカナイとこが目立ちはするが、
ホントの悪いヤツじゃない、純粋で不器用で、時に無邪気、
でもやっぱり何考えてるかよく解んなくて、どこか気味悪い…

どの表情を雰囲気をとっても、もうマークでしかなかったもん!

『演じてる』って感覚は一瞬も感じなかった…凄いと思った。

それと、原語のまま理解できないのをこんなに悔やんだ事がないという程の、ハイテンポな言葉の応酬も面白かった。

聞いているこっちが呼吸ができなくなるかと思ったわ。

会話劇…っていうの?お見事(まぁね、字幕読んでたオイラが言うのもナンですけど)!!

あと忘れちゃいけないのが、まぁ敵役にあたるのかな…イケメンマッチョの双子くん。

結構アタマ働かせながら画面に集中してる中、

この『正統派ハンサム顔』『秀才』『ボート部エース』『おウチ裕福』『紳士的』な双子が、

なかなかソフトで上品な笑いを所々ちりばめて下さって、これも素敵なアクセントでございましたわ。

ラストシーンの締め方が緩かったのも、
映画で一回完結させちゃってなくて、そのまま『今』の『現実』に繋がってるって感じで、オイラ好きだったな。

ドキドキハラハラどんでん返しがあるワケでも、ネタバレ厳禁ってワケでもないから、
もう1回観てみてもいいな〜と思った。

きっと、今回は見逃したり理解が追いけてなかった部分に気付いて、心でももっと感じられて、もっと楽しめそうな気がする!

オイラ