「なぜかダニエルさ~んと言いたくなる。」ベスト・キッド ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜかダニエルさ~んと言いたくなる。
公開前だったか、原版をTV再放映で観た。
いや~懐かしい!ワックス・オン、ワックス・オフ。
ハエを箸で捕まえる。コブラ会(何なんだこの名前)
E・シューの可愛いこと!P・モリタの名妙演技!?
正直マッチオ君には何も感じなかった、あの頃^^;
しかし改めて観てみると、なんか時代を感じさせる
ほのぼのとしたまったり感が心地良い。歳なのか…
昔はいじめっ子なんていうのはあんなレベルで(爆)
意味なく転校生や、可愛い子にちょっかい出す奴を
ぶっ飛ばす!のような単純性があり^^;そして一対一
でのケンカに勝つ!のがオトコを維持するステータス
だと煌びやかに描かれて…あ、ロッキーの監督だし?
単純で素直。なのが、当時の軽やかさだったのかな。
そこへいくと今回のリメイクはやや重め。
とはいえ、原版をほぼ忠実に(台詞まで)再現しており、
まぁ空手がカンフーに変わったのがいちばんの違いで、
師匠を演じるジャッキーがあのスマイル♪を封印し(涙)
苦悩に満ち満ちた表情でカンフーを教えてるのが異例。
教わるJ・スミスも可愛い演技を炸裂、さすがに両親が
ピッタリ張り付いて、演技の一部始終を見守ってたそう
だから、かなり本人はやり辛かったとは思うんだけど^^;
しかしカンフーに変わっても空手キッド、ってどうなんだ。
日本ではベスト・キッド、だから問題ないけど(爆)
リメイクということでタイトルもまんまにしたんだそうだ。
ま、いっか。そんなことは^^;
やや重い。と書いたが、いい意味で深く描かれている。
何しろあのW・スミスの息子が芸達者で、父親譲りの^^;
おバカな顔演技から、苦悩、愛情、対決、演技面は元
より、身体の作りからアクションに至るまでほぼ完璧。
インタビュー時の態度の悪さ(爆)からは想像もつかない
ジャッキーを(常に?)脇に置いた演技を炸裂させている。
ということで、まるでいじめられっ子に見えない^^;のが
原版のマッチオ君とは違うところ。してやったり!の
裏ワザにかけては彼の方が小ズルいとこもあるし?(爆)
まぁ…年齢も違うので仕方ないか^^;
受けるジャッキーも、P・モリタとは全く逆方向の演技で
彼と真っすぐに向かい合う。だってそもそも^^;彼がカンフー
を子供に教えるなんざ、命懸けにならないはずはない(汗)
何を考えているのか分からない不思議感覚のミヤギさん
とは違うアプローチで、シゴキつつも温かな眼差しを彼に
向けるハン。今回のジャッキーのアクションは?というと
子供の技をはらう程度で完全に受けの態勢で臨んでいる。
泥酔して車をぶち壊す彼にはやや感情移入してしまった。
こんなジャッキーも今だから、いい。
物語はほぼ同じながらも、それぞれのキャラに入り込み、
敵役の男の子ですら丁寧に描いたところなど素晴らしい。
C・ユンファと田中裕二を足したような顔立ちの彼が^^;
ラストの対決で魅せる演技は(もちろん原版とも同じだが)
本当に清々しく、あ~これだから男のケンカっていうのは
後をひかなくていいよなぁ~と思うのである。
しかしあのショットといい(ロッキーだよねぇ)、酔拳からの
オマージュ場面といい、作りが(古臭くて)すごく懐かしい。
スケボーはバック・トゥー~のマーティを思い起こさせるし、
J・ホーナーの音楽と共に、とても楽しい二時間半だった。
オット、忘れてた。今回もお母ちゃん役はサイコーだ♪
吹替えだけだったのがチト惜しまれる。が声優に文句なし。
(ミヤジ(ギ)さんネタは、七夕まつりに継承されてます^^;)