「アメリカ人のテロ犯に対する感情が怖い!」パリより愛をこめて 胡蝶五月さんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ人のテロ犯に対する感情が怖い!
トラボルタふんするCIA工作員がともかく簡単にテロにかかわる組織の人間を殺しまくるのには閉口してしまう。ともかく、テロ犯なら問答無用で何人で殺してもかまわないという考えが基本であるようだ。テロ組織の一員だった主人公の恋人に対しても、説得はするが最後は額を打ち抜いて殺してしまい、殺した主人公が英雄になる。テロ犯には説得は一切無用で殺しまくった方が英雄ということなのだろう。アメリカ人はこの映画を痛快と感じるのだろうか。このような感覚だから、アフガニスタンやイラクでも平気で現地の人々を殺戮できるのだろう。私にはなんとも後味の悪い作品だ。安物の西部劇のようで、多数に囲まれてもテロ犯側の銃弾が一発もトラボルタには当たらないのも、低俗なB級映画の特徴。コンピューター上の架空社会という設定で非現実的な銃撃戦を十二分に楽しませてくれた「マトリクス」の周到な状況設定ならともかく、CIAのテロ対策という現実的な設定では、リアリティが恐ろしく低下してしまう。こんな映画を痛快と感じる日本人がいないことを望む。
アフガニスタンやイラクでも平気で現地の人を殺戮出来るだろのだろう〉
歴史をひもといてみればわかると思いますが、日本人も過去同じようなことしてますけど。南京事件をはじめ太平洋戦争などでは日本人も同じように殺戮していますけど。それとも過去の出来事はチャラなんですか。戦争では、一般の常識が全く通用しないものです。人を殺せば殺すほど英雄になれるんです。ナポレオンしかり、チンギスハンしかり。なので、テロリストを問答無用で殺していく映画ほど痛快なものはございません。だってテロリストって無辜の人を巻き込むんですもの。
テロリストの銃弾が一発も当たらない〉
全てのアクション映画、戦争映画にあてはまります。そこを突っ込むとキリがありません。重箱の隅をつっつくようなことです。
B級でも間違いなく痛快作品です。(キリッ