劇場公開日 2010年6月12日

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「しみじみカントリーを堪能する心地良さ」クレイジー・ハート sarahさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5しみじみカントリーを堪能する心地良さ

2010年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

単純

全盛を誇ったアーティストやアスリート達が、行き詰ったり、落ちぶれて行ったりして、その才能ゆえの栄光と挫折はもろ刃の剣であったりするため、ドラッグにのめり込んだり、酒浸りになるという話は、現実でも物語の世界でもそこらじゅで目にするする光景ではあります。
本作は、落ちぶれて地方を転々としながら酒浸りの毎日を過ごすカントリー・ソングの往年のビッグスターの再生ストーリーです。
ミッキー・ローク主演の「レスラー」は同じ落ちぶれたレスリングのスターの悲しい生きざまに、言いようもなく心が痛む思いがしたにも関わらず、なにか心を打つものが残った気がしますが、本作でのストーリーは、どこか能天気のバッド・ブレイクっぷりが、あまり事態の深刻さを感じさせないし、アル中の中年の男と若いシングルマザーが突然恋に落ちる描写も浅くて、なにか置いてきぼりを食ったようでのめり込めなかった気がします。
しかしながら、バックで流れる音楽はとても郷愁をそそる、どこか懐かしいような心地良さがあって、ジェフ・ブリッジスの人柄が伝わって来るような演技にそこそこ満足させられる作品でした。

sarah