劇場公開日 2010年12月17日

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トロン:レガシー : インタビュー

2010年10月25日更新

20年前にこつ然と姿を消した父親ケビンからのナゾのメッセージに導かれ、コンピューターのなかに入り込んでしまった青年サムの冒険を描いたSFアクション超大作「トロン:レガシー」が、12月17日から全国で公開される。その父を演じるのはもちろん、前作「トロン」で主役を演じたジェフ・ブリッジスだ。「クレイジー・ハート」でアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優に、本作の魅力を語ってもらった。(取材・文:小西未来)

ジェフ・ブリッジス インタビュー 「現代的なテーマが物語の根底にある」

ジェフ・ブリッジス主演の前作「トロン」は、はじめてCGを導入した革命的な映画として知られている。それから28年の年月を経て、3D映画として続編「トロン:レガシー」が完成した。

「実は、『トロン』の続編を作ろうという話はずっと前からあったんだ。でも、ディズニーは賢明にも製作を急がず、ふさわしい監督をさがすことに時間をかけてくれた。ジョー(ジョセフ・コジンスキー)がこれまでに手がけたCMはどれも素晴らしいし、建築家としてのキャリアもあるから、この作品に独自の世界観を持ち込んでくれると確信したよ。でも、ディズニーはすぐに映画化を決定しなかった。まずは予告編だけを作って、反応を見てみようと言うんだ。存在しない映画のために予告編をつくるなんて経験は初めてだから、僕はこのアイデアが気に入った。たしか、コーエン兄弟も『ブラッドシンプル』の資金集めのために、先に予告編を作ったことがあったしね。そうして、『トロン:レガシー』の予告編をコミコンで公開すると、ものすごい反響を得た。だから、ディズニーはついに重い腰を上げて、ゴーサインを出したというわけなんだ。それからはすべてがあっという間だったよ」

ブリッジスは、コンピューター・システムのなかに捕らえられたケビンと、彼が生み出したプログラム〈クルー〉の1人2役を演じている。クルーはなんと35歳当時のブリッジスの姿をしている。「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のために開発されたVFXによって実現した、驚がくの映像だ。

35歳当時のブリッジスの姿を再現
35歳当時のブリッジスの姿を再現

「ギリギリまで最終調整をしていたので、あいにく完成版を見ていないんだ。ラフバージョンでも十分素晴らしい仕上がりだったけれどね。ただ、僕自身、かつての自分を見ることは決して珍しいことじゃない。かつての出演作品を見直すことはよくあるから。今回のクルーを作るにあたり、スタッフが参考にしたのは『カリブの熱い夜』なんだ。ちょうどあの年齢の顔が欲しい、ということでね。自分自身との演技は、子役と共演するときと似ているね。ほら、子役って労働時間が短いから、僕の顔のアップを撮影するときには子どもは休憩している。目の前には誰もいないのに、あたかもその場にいるかのように演技をするんだ。子役とはずいぶん仕事をしてきたから、想像力を働かして演技をすることには慣れている。だから、特に難しいとは思わなかったな」

トロン:レガシー」は、未来的な世界を舞台にしているものの、現代的なテーマがあるとブリッジスは言う。

「僕は、テクノロジーに対しては愛憎入り交じる感情を抱いているんだ。電子メールが登場したときは、『これは素晴らしい発明じゃないか!』と感動したものだ。誰にでも簡単に手紙を送ることができるからね。でも後に、簡単にメールを送れるということは、返信も早いということに気づかされた(笑)。おかげで、コンピューターの前にずっと座らされる羽目になってしまったよ。テクノロジーは、世界の人々をつなげる素晴らしいものになり得るけれど、断絶をさらに深める危険性をはらんでいる。そうしたテーマがこの物語の根底にはあるんだ」

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