「世の中の誰も本当には同情してくれない病気」酔いがさめたら、うちに帰ろう。 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
世の中の誰も本当には同情してくれない病気
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映画「酔いがさめたらうちへ帰ろう」(東陽一監督)から。
重度アルコール依存症の男が主人公の話だから、
病院で先生が口にした、この病気の定義が面白かった。
「アルコール依存症が他の病気と違うのは」と前置きをして、
「世の中の誰も本当には同情してくれないということです」
これには、納得してメモが役に立った。
他の病気は、多くの人が容態を心配して様子を窺うが、
アルコール依存症は、意志の弱さが原因とみられるからか、
「大丈夫?」と口では心配するが、同情もしていない、
そんな周りの反応を覚悟してください、と言われたようだ。
ところで、主人公が物語の途中で、こんな台詞を呟く。
「母音だけで言うと、さみしいは『あいいい』、
かなしいは『ああいい』」
これは、後になってキーワードになるに違いない、
きっと何かの伏線だなぁ、とメモしたのだが、
結局、謎が解けぬまま、あっけなく終わってしまった。
「戦場カメラマン・鴨志田穣さんの自伝的小説」の映画化と
解説にあったから、図書館で見つけて確かめたい。
意味があるのかなぁ、このもったいぶった言い方。(汗)
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