「靖国神社にはタイワンヒノキが使われている」トロッコ juve0504さんの映画レビュー(感想・評価)
靖国神社にはタイワンヒノキが使われている
意外にも台湾はその総面積の半分を3000m級の山脈が占めていて、作中の花蓮という村は、いわゆる日本の田舎によく似ている。そのため、随所に日本の原風景のようなシーンが登場し、心地良い懐かしさを味あわせてくれる。
そして、この映画は「子供から見た大人(社会)」といったものが主題になっているようで、それが直接的、間接的に表現されていて、「子供はこういった場面で何を思うだろうか」「自分が子供の頃はこんなことを感じていただろうか」といったことを想像させてもらえる。また、大人社会を見る子供の“繊細さ”や“思慮深さ”といった部分もよく表れていて、子供を持つ親などは自らの行動を省みて、胸が締め付けられる気持ちになるシーンも多いだろう。
また、タイトルにもあるように、台湾と日本の関係性が戦時中の出来事をメインによく描かれているため、台湾を“悪の枢軸である人口ばかり多い国”と同じだと思っている非常識な輩などには是非観て、本当の台湾という“国”を知ってほしい。
老人が「日本人として向き合ってほしいだけだ・・」と嗚咽する場面などは、涙なしには見られないし、我々が本来考えるべき問題をよく表している。(真実の疑わしい従軍慰安婦問題などよりも優先させるべき問題)
まあ、そんな歴史に興味のない方でも、台湾の片田舎の風景に、幸せとは何か?、大切なものは何か?みたいなことを改めて考えさせてくれる良作です。
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