カラフルのレビュー・感想・評価
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思春期のイタさを思い出す
原作小説が有名ですが、自分は未読。
中学生特有の、ヒリヒリとした未熟さを感じさせてくれるキャラクターとストーリー展開。
そしてリアルとファンタジーの割合が絶妙でした。
家族がお互いを思い合って絆が深まる…のは良いですが、
やはり「歩み寄る努力をする母親」を描くには「食卓に並ぶ料理が、買ってきた惣菜から手作りになった」が必要なんですね…と見ながら少しモヤる。
※原作出版が1998年。平成ではあるけど、まだまだ"良い家族"の要素としては↑みたいなものが当たり前でしたね
途中途中の音楽・BGMがアニメーションやストーリーの雰囲気とあまり合っていないように感じる場面も何回か…
生きるって単純であり複雑だなと思った。 自殺すると誰かが悲しんでく...
生きるって単純であり複雑だなと思った。
自殺すると誰かが悲しんでくれるとわかっていても「生きたくない」「死にたい」って気持ちには抗えない瞬間が出てくる。
ただ、イジメが自殺の要因であるはずなのに、退院後にイジメっ子が絡んでくるみたいなシーンがなかったのが少し気になった。
オチよりもプロセスの見せ方
オチは早めに分かってしまいますが、安定した感動といいますか、しみじみさせられる内容です。
そこに至るまでのプロセスの見せ方が、今回もさすが原監督だなと感じました。
気になるあの娘や母親にそんなことが!?
勿体無い
声がやっぱり気になる。
テレビやドラマとか観てなかったら別かもしれないけど。
関西弁の少年の魂?が主人公を導いてくれるけれど、何で関西弁なのかなぁと頭から離れないし、もっと主人公が傷ついて苦しんで自殺をしてその間際に気づいて死ななかった。みたいな何というか何か物足りなかった。でも、お母さんを追い込んだり、片思いの売春は良かった。
ありがとう
アニメ「カラフル」、原作は森絵都さんの小説で、とても良い作品です。価値観は人それぞれですが私の中では最高傑作。ストーリーは、簡単に言うと大きな罪を犯して死んだ魂が、再挑戦という形でもう一度生きるチャンスをもらい、自殺した絵の上手いいじめられっ子の真という中学生の身体に入って、人生の修行→ホームステイを始めるというもの。
私は宅配レンタルでDVDを見て、翌日Amazonで購入、既に10回は見ましたが、毎回涙が溢れます(^_^.) 暇さえあれば見ちゃうな(^^ゞ 音も絵もストーリーからキャストまで、全部気に入ってます。声優なんか誰でも構わない、あまりに作品を傷つけなければ気にしないんですけど、この作品は声優さんも合ってたんじゃないかな?好みですけど。自分はアニメが大好きで、最近はレンタルばかりでしたが、数年ぶり、いや十年ぶり位でDVD購入しました。
実は私は弱視なので色とかよくわかりません。写真は撮りまくってますけどね。でも人生はカラフルで良いという言葉が染みました。一つの色じゃない、人は汚い色も綺麗な色も持っている、カラフルで良いという言葉が心にじんわりと染みてきます。
私も子供の頃は絵が上手かったみたいで、アトリエとか通ってました。でも風景画とか描けないんですよね。小さい頃は何でかわからなかった。でも20歳で障害者手帳をもらって確信した。遠くが見えてなかったんだ。色がわからなかった。だから鉛筆画とか模写は得意だったけど、色彩画や風景画は一切描けなかったんだ。それで筆はとらなくなった。
まぁそれはそれでいいんですけどね。主人公の真には美術部での自分の静かな時間だけが救いだった。自分は中学のときはサッカー部だったけど、ドリフトとか個人技は出来ても練習試合には一度も出してもらえなかった。まだよくわからなかったけど、見えてなかったんだね。敵と味方の区別がつかない、ボールがどこに飛んで行ったのかわからない。でも好きだから続けてた。というか、恥ずかしいけど、多分、友達と離れたくなかったんだと思う。部活って凄く大事な時間だと思う。自分が16歳の自分に手紙を出せるなら帰宅部だけは辞めさせたかったな。
結局、中3になって受験でサッカー辞めてから高校・大学と帰宅部で、登下校も昼休みも一人だった。真みたいにいじめはなかったけど、その頃は読書と映画だけが自分の世界、目が悪いことでいろんな誤解や偏見には小学校の頃から慣れていたけど、この頃には人間不信にまでいってたかも。というより、何故自分は他の人と同じ様に出来ないんだろう?同じスピードで動けないんだろう?ある日、何もかも嫌になっちゃった。
それで大学では2年休学して、自分を見つめ直した。色々あって運良くここから人生の転機が始まったんだけど、それはまた次があれば書きます。話飛びまくりで申し訳ないんだけど、真が最後に家族との晩餐で高校進学について話し合うシーン、みんなが自分の為にどれだけ考えてくれているかを知って、それでも初めて出来た友人との約束、一緒の高校への進学を望んで、初めて胸の内を明かして泣くシーン、何度見ても泣いちゃう(^^ゞ
挿入歌も良いよね。まずイメージソングでmiwaの「僕が僕であるために」、あの尾崎豊の名曲。サントラには入ってないみたいだし、配信だけ?CDにして欲しいな。凄く良いです。あとAngela Akiの「手紙 ~ 拝啓 十五の君へ ~ 」が音楽室の合唱として流れてくるのがまた良いんだ。エンディングテーマはmiwaの「青空」、ブルー・ハーツの名曲ですね。これも良い。てかmiwaって知らなかったんだけど、透明感があって良いですね。
そして真の絵、水面を水中から見上げるように、済んだ青色が上に向かって明るくなっていってて、本当に落ち着きます。多分、私がダイビングやシュノーケリングで何度も見ている大好きな風景だから感情移入も激しいんだろうな。眩しいのが苦手な昼盲なんだけど、夕日や水中の光は大好きなんで、国内海外写真撮りまくってます。
いろんな意味で真には共感できる部分があり、何度見ても泣いてしまいます。自分もそうでしたが、生きていれば絶対にいい事があり、仲間ができます。それは早かれ遅かれ必ずやってきます。まぁ中には薄幸な人もいますが様は自分次第なんですよね。いつ吹っ切れるかどうか。早ければ早い程、後の人生が楽しめるんだけど、1日で吹っ切れる人もいれば20年かかる人もいる。でも結果が一緒なら早く吹っ切れると自分も周りも早く幸せになれると思います。
真は最後には幸せを掴んだのは確かでしょう。幸せって、やっぱり人との絆、友人であり、家族なんですね。真が言ってた様に、昼休みや移動時間に一人でいることは、寂しいと思ってなくても心がいつの間にか荒んでいくものです。誰かと一緒に歩くという、何でもない様な事が一番大切な幸せなんですね。一緒に歩ける友人や家族を大切にしていきたいと思える作品です。
でも真は絵という取柄と、まぁ何だかんだでも暖かい家族がいて、最初に出来た友人が多分一生の友人になれる位のナイスガイだったのがラッキーだったと思います。何の取柄もなく、良い友人も周りにいなくて、家族さえ離婚してたり兄弟がいなかったりしたら、本当に真はやり直せたかというと疑問ですけど。でも生きてれば必ず何か良いことはあります。自分はダイビングを知って世界が物凄く広がりました。付随して一人旅を始めいろんな景色や人をあんま良く見えない目で心に焼き付けてきました。全部宝物です。生きてなきゃ見れなかったし、会えなかった大切な思い出です。
心が乾いたら、人生に疲れたら、大人も子供も見て欲しい、そんな作品です。
受け皿
こういう作品は、アニメじゃなく邦画として括ることができないと
無くなってしまうだろうし、現状受け皿が無い。
映画館ではキワモノとしてそっと処理されてしまうだろう。
アニメだからこそ素直に受け止めて感動できるのに。
腰を据えて観れば秀逸なのに・・・。
誰しも思うだろうが、学校で流して欲しい。
家庭では・・・仰々し過ぎるでしょうし。
いろいろ粗を探してツッコめば問題も多いけど、
すごく価値のある作品だと思う。
だからこそ、映画として純粋に勝負できるだけの受け皿が欲しい。
原恵一監督作品って効果ででもみんなが観てくれると嬉しい。
まだまだ出逢えるいろんな色。
原作も実写版も、まったく知らなかった^^;
亡くなった魂が自殺した少年の身体にホームステイし、
そこでの修業が成功すれば、また人生をやり直せる抽選に
当たったと、おかしな関西弁の子供天使が主人公に告げる。
どうせならノビノビ生きてやろうとふるまい始めた主人公に
今まで見えていなかったものが次々と見えてくる。
まったく気付かなかった友だちの存在や、家族の真の姿、
気にも留めなかった様々な光景に戸惑いながらも、毎日が
楽しくなり始めてきた主人公。彼が現世で犯した罪とは…?
なんの予備知識もなく観た自分が真っ先に感じたのは、
あぁ本当に今の子供達っていうのは生き辛いんだなと、
なぜ胸の中に「不幸」ばかりを抱えてしまうのかと思った。
なんか常に「死」が傍らに存在していて(別にそれ自体が
悪いことではないが、)それを美化しすぎているというか、
何かというと、それに頼ろうとするのが私には不思議だ。
そもそもそんな理由でなんで死のうと思ってしまうのか。
(いくら微妙なお年頃だとはいえ)
まだ命のなんたるかも分からない年代で、勝手に人間の
寿命を決めてしまう浅はかさと、どうしてそんな繊細な
心持ちの子供に対して大人は見て見ぬふりをするのか、
皆自分のことで精一杯、親ですら子供の実態を見られず、
考えず、口もきけず、気付けば…もう取り返しのつかない
ところまできてしまっていた。という感じなのだろうか…。
ものすごく悲しいことだと思った。
本当の親子なのに、言いたいことも言い合え(わ)ない、
自分で産んだ子供なのに、親から生まれた自分なのに、
なんで?どうして?ばかりが浮かんでしまう。
子供があんな顔をしているのに、なんで傍らで世間話を
して笑っているんだろう、この夫婦は。と思った。
傷つけなければ問題ないと、傷ついた心を覗こうとしない。
傍から見れば仲の良い仮面家族?のように映っているが
子供だ大人だに関係なく、心底辛いときに話せる相手が
いないというのは、どれほど空しくて淋しいことだろうか…。
この作品にも語られているが、たったひとりでいいと思う、
崖っぷちに立ってしまった人間の心の拠り所になるのは。
今作で「真」の心を捉えたのは彼と似ている同級生だった。
友だちができただけで、こんなに毎日が楽しくなってきた、
という描き方が巧い。しかもその幸せの土台がささやかで
肉まんとフライドチキン、玉電の跡地巡り、といった具合に
今までもすぐ傍にあったものばかり。自分が不幸だ不幸だと
思う翳で見えなかった世界が色を成しカラフルに舞い降りる
様子が自転車の疾走感と共に心地良く流れて駆けてくる。
幸せは…親が掴ませるのではなくて、自分でコレだ。と思う
ものが見つかった時に(その価値が他人から見てどうあれ)、
この上なく嬉しい気持ちに繋がって掴めるのだと思う。
まったく普通のことなんだけど、今のぼくがやりたいのは、
こういう生活だったんだよー!と涙を垂らしながら言う真に
私も、あぁ良かった、良かったと彼の背中を撫でたくなった。
こんな素直な真を、最初からずっと観たかったんだよ…。
様々な俳優が声優を務めているのが話題になっているが、
私的にはあまり気にならなかった。宮崎あおいの声はすぐ
分かったけど^^;皆キャラに合っていたんじゃないかと思う。
(家族で囲む鍋はイイな…肉が固くなっちゃうぞ、と思いつつ)
期待が大きく尻すぼみ
はじまってしばらく、
<これは、、、"アタリ"かも>と期待度がグングン上昇。
しかしなぜか、次第に気持ちは離れていき、
早乙女くんと玉電を巡るあたりまでくると退屈に、、、。
冒頭のプラプラとのやりとりで、
【マコトの中に入ったのは生前の記憶こそないが別人格で、
その別人格がマコトを通してどう人として再生するか】
というお話だと思っていた。(思わされていた?)
途中からは明らかにマコトとしての感情が見え出し、
あれ?と思ったらやはりもともとマコトでした、と。
んー、、、そんなに簡単に人の本質は変わらないんだから、
ならば1度死んだことによる心の変遷が見たかった。
自殺の直接の原因は母の不倫とひろかの援交を知ってしまったから、
って言われても、いやいや、それは反抗や嫌悪の動機にはなっても、
イジメの方がダメージ大きくないか?と元中学生は思うわけで、
現代社会における諸問題を取り上げた繊細な作品、と評判のようだが、
とってつけたようなひろかの告白や合唱版『手紙』で、
薄っぺらいと思う気持ちだけが蓄積していき、
どうにもこうにも、誰にも感情移入できずに終わってしまった。
プラプラの自然かつ奇妙な大阪弁が浮いててよかった。
誰しもが経験する中学生の時のキモチ
監督の原さんが好きで、さっそく公開日に足を運びました。
みんな周りは何を考えているかわからない。
だからコワイ。
すべてマイナスに考えてしまうことのほうが多いけれど、本当はそうじゃないこともある。
話の流れは、主人公の心の中の絡まった糸が、一つずつほどけていくような、そんな爽快感がありました。
映画を先に見たのですが、原作をぜひ読んでみたくなりました。
また、映画自体がとても美しく、色使いが鮮やかでした。
ぜひ、DVDが出た際には購入します。
(落ち込んだ時の1本にできそうな。)
余談ですが、劇場は大人のほうが圧倒的に多いのが印象的でした。
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